全国で850万戸の空き家。自治体が推し進める「空き家バンク」とは

都市部から地方への移住が見直されています。自然の多いところで住みたいという価値観、リモートでの仕事が進んできたこと、などの理由が考えられます。
そこで最近「空き家バンク」というシステムが注目されています。
6月6日放送のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、この「空き家バンク」についてCBC論説室の後藤克幸特別解説委員が説明しました。

増え続ける空き家

日本では空き家が増え続けています。
少子高齢化、人口減少という理由の他、地方では過疎化により核家族化が進んでおり、年々その数は増加しています。
こどもが成長すると、他の土地で仕事をして家族も作るケースが多く、親元の家には帰ってきません。
そして年老いた親が施設に入ったり亡くなると、その家は空き家となってしまいます。
空き家は全国で850万戸あると言われています。これは30年前の約2倍という数です。
なんとか地方に人の賑わいを戻したい、移住する人を地元に呼び寄せたい。地方を活性化したいという取り組みのひとつが「空き家バンク」なのです。

自治体が仲介をサポート

「空き家バンク」というシステムは、空き家になった家を貸したい人と、地方に移住を考えている借りたい人をつなげるサービスです。
主に各自治体が主体となって運営しています。
後藤「空き家を貸したい人や借りたい人の情報を地方自治体が集約して、そこで公開する。逆に空き家を借りたい人、買いたい人に紹介する、そうしたつなぎを自治体が行うことです」

7割の自治体が運営

この「空き家バンク」のシステムについて解説する後藤委員。
空き家の所有者が自治体に、貸したい空き家、売りたい空き家の情報を登録します。
自治体はホームページに「空き家バンク」というページを作ってその情報を公開します。
このページを見て借りたい人、買いたい人が、希望にあった物件を見つけて申し込むというものです。
両者のニーズを自治体が仲介するのは理由があります。空き家問題は自治体にとっても課題だからです。
現在、「空き家バンク」の制度を作って運用している自治体は、全国のおよそ7割と言われています。
さらに国や国土交通省も、全国版の「空き家バンク」のようなものを立ち上げ、地方自治体がそれぞれに運用しているものを横断的に検索できるシステムを構築中とのことです。

利用例と問題点

「空き家バンク」は住む以外の用途でも利用されているそうです。
後藤「古い家であってもリノベーション(改修)をして、古民家という名前に生まれ変わると古民家カフェとか、おしゃれな人気店になっている例もあります。
新築ではなく、柱が古いのも風合いで魅力的だという価値観の人たちが、古民家カフェとか、観光客向けの民泊に改造して有効活用していくこともあります」
ただ「空き家バンク」の運営には問題点があるようです。
後藤「地方の自治体の中には空き家バンクを運営するための予算とか、職員をそのために専任であてられるかとか、場所によってはいくら改修をしても人が集まらないとか、問題はあります。
有効に活用できるのか、難しい課題と格闘しなければいけないのか、ここが問題ですね」
(みず)

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