日本には絶景の宝がある。美しき世界自然遺産「沖縄北部・徳之島・西表島」の魅力

早川スヨン

2022/03/05

昨年2021年の夏、久しぶりに届いた喜ばしいニュースを覚えているかたも多いのではないでしょうか?「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産への登録は久しぶりに心の底から嬉しい!と思える数少ないニュースのひとつでした。

日本では「白神山地」「知床」「屋久島」「小笠原諸島」に続く5つ目の世界自然遺産。そして実はこれが日本では最後の世界自然遺産になるだろうともいわれています。

今回は最新の世界自然遺産に認定されたなかから「沖縄県北部」「徳之島」そして「西表島」に注目!3つの世界自然遺産の魅力をご紹介します!

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
南とは違う魅力が満載「沖縄県北部」

にぎやかな「国際通り」や沖縄の文化を詰め込んだ「おきなわワールド文化王国」、聖地「斎場御嶽(せーふぁうたき)」、沖縄を訪れたら必ず行くべき「ひめゆりの塔」や「平和祈念公園」などが集まるのは沖縄南部。

初めて沖縄を訪れるのであれば南部が魅力的に見え、沖縄北部はなんとなく後回しになりがちですが、北部は南部とは異なる魅力にあふれています。

沖縄をもっと知りたいかた、観光地より昔ながらの沖縄の姿を感じたい!という方々に人気が高い北部。いわば「沖縄通」が好む沖縄が北部です。

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豊かな自然が残る沖縄北部のなかで、世界自然遺産に登録されたのが国頭村や大宜味村、東村などを中心とする、県内で「やんばる(山原)」と呼ばれるエリアです。

日本では最大の亜熱帯照葉樹林が広がる「やんばるの森」では、独自の生態系が存在しています。

世界自然遺産に登録されたのは3つの村にまたがる山岳地帯。世界自然遺産への登録で、沖縄といえば海だけではなくやんばるのような美しい森もあると知られるようになり観光客が多く訪れる場所となりました。

ここだけの動物たちに出会うトレッキングが人気

ヤンバルクイナimage by:Shutterstock.com

世界自然遺産に登録された理由のひとつに、ここでしか見られない独自の生態系があげられます。出会えるかどうかは時の運ですが、やんばるの森で珍しい動植物を探すツアーが大人気。

大事な動植物を守るためにも、見逃さないためにも、やんばるの森へは専門のツアーに参加するようにしましょう。ガイドをつけることでより一層面白くなること間違いなしです。

例えば、やんばるの森で出会える独自の動物たちは以下の通り。

  • ヤンバルクイナ
  • ケナガネズミ
  • ナミエガエル
  • ヤンバルテナガコガネ
  • ノグチゲラ
  • ホントウアカヒゲ

絶滅危惧種に指定されており、数も多くありません。とても貴重な動物たちに出会えるかもしれないトレッキングは、やんばるの森の人気アクティビティです。

カヤックやリバートレッキングで大冒険を楽しむ!

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さらに海ではなくで遊ぶアクティビティも大人気。マングローブが広がる慶佐次川下流域をゆったりと進むカヤックやカヌーなどのツアーが開催されています。

親子で参加できるカヤックやカヌーは普段は足を踏み入れられないエリアに入れるものもあり、やんばるの自然を満喫するのにとてもおすすめ!

最近の人気は大宜味村エリアにある「ター滝」です。ガイドなしでも自由に見学できるター滝は少しだけ森を進んだ場所にあるロケーションの良さも手伝って多くの観光客が訪れています。

大きな岩がゴロゴロしている森や川沿いの先にあるのは落差およそ10m以上の大きな滝!冷たい水が降り注ぐ滝壺で泳いだり、落下地点でシャワーを浴びたり、川沿いの大冒険に出かけたりと思い思いに自然を満喫できます。

自然も文化も楽しみたいなら「徳之島」

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奄美大島を中心とする奄美群島、そのほぼ中央に位置しているのが徳之島です。徳之島も豊かな自然が守られていることと固有の動植物が評価され世界自然遺産に登録されました。

自然はもちろん、徳之島ならではの文化が色濃く残っているのも特徴。もちろんマリンアクティビティも楽しみたいかたにぴったりの島です。

国立公園をトレッキング!

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徳之島を訪れたなら、奄美群島国立公園、および世界自然遺産に登録されたエリアでのトレッキングが外せません。徳之島固有の動植物や奄美大島と徳之島だけに存在する動物たちに出会うエコツアーにはぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

エコツアーは好みに合わせてたくさん用意されています。徳之島の自然を知り尽くしたガイドさんと同行することで、見どころを逃すことなく楽しめますよ。

アマミノクロウサギを探すナイトツアー、ウミガメの産卵を待つツアーなど動物に出会うエコツアーはもちろん、金見崎ソテツトンネルや犬の門蓋など自然の見どころを回るツアーも開催されています。

島の文化を楽しむ!

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本土から切り離された徳之島には、いまでも独特な島文化が残されています。沖縄本土とも、奄美大島とも異なる徳之島の文化を体験するのも旅の大きな楽しみのひとつ。そんな徳之島の文化で最も有名なのは「闘牛」です。

闘牛といっても、牛と闘牛士が戦うスペインの闘牛とは異なるもの。牛と牛のぶつかり合いである徳之島の闘牛は、もともとはお祝いの席で行われていたものだそうです。

徳之島の人々にとって牛は生活に密着しており、家族のように大切に扱われる存在なのだとか。徳之島の闘牛については「徳之島 なくさみ館(闘牛資料館)」で知ることができますよ。

島の約90%が原生林の「西表島」

奄美大島、沖縄県北部、徳之島、そして西表島のなかで最も壮大な自然に触れられる場所が西表島です。人口約2,500人足らずの西表島は、なんと島のおよそ90%が手つかずの自然。まさに自然を楽しむためにある島なのです。

日本で体験!ジャングルクルーズ

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大冒険を予感させるアクティビティ、ジャングルクルーズ。体験するには海外へと足を運ばなければいけないと思っていませんか?実は西表島のジャングルクルーズも海外に負けない迫力なんです。

体力に自信のないかた、小さな子どもやお年寄りでも楽しむことができるクルーズは、西表島の自然を満喫するのにとてもおすすめ。沖縄県では最大の川である浦内川でのクルーズ体験は価格も約2,200円とお手ごろ!もっと自然に触れたいかたはカヌーやジャングルトレッキングの体験も用意されています。

マングローブの生い茂るジャングルを進む体験は川の生き物だけではなく、陸の生き物に出会うことも。トレッキング・遊覧船・カヌーと好みによって選びましょう。

まるでプラネタリウム!星空を満喫

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西表島は、日本国内で初めて国際ダークスカイ協会の選ぶ「星空保護区」に認定された場所です。プラネタリウムにも負けないほどたくさんの星が見られる西表島では星空鑑賞のツアーも外せません。

西表島は日本にいながらにして南十字星が観測できる数少ない場所のひとつ。ビーチや公園などで見るのもおすすめですが、ツアーに参加すれば知る人ぞ知る観測スポットへと連れて行ってもらえるのでおすすめです。

沖縄北部・徳之島・西表島で自然を楽しもう!

本州では出会うことのできない自然や動植物と出会える沖縄北部、徳之島、そして西表島。自然を感じる開放的な旅を求めているのならベストな旅先といえます。

地元のガイドさんとの出会いも楽しみのひとつ!ゆったりと時間が流れる世界自然遺産へぜひ出かけてみませんか。

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