鹿児島観光に貢献、晴れて文化財に 西郷隆盛銅像 市が指定 忠犬ハチ公像の彫刻家制作、1937年除幕 頭の長さなんと92センチ

2022/04/22 12:20

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有形文化財に指定された西郷隆盛銅像=鹿児島市城山町

 鹿児島市は21日、城山町の西郷隆盛銅像を有形文化財(彫刻)に指定した。3月24日にあった文化財審議会での答申を経て、21日の教育委員会定例会で議決された。
 市教育委員会によると、2021年7月時点で市内の指定文化財は国指定が26カ所、県指定が56カ所、市指定が89カ所の計171カ所。今回は下福元町の清泉寺跡も記念物(史跡)として指定された。
 西郷銅像は1927年に西郷南洲翁50年祭の記念事業の一つとして計画され、渋谷の忠犬ハチ公像も手がけた鹿児島市出身の彫刻家、安藤照が制作。37年に除幕された。陸軍大将の軍服姿で、高さ(身長)5.25メートル、頭の長さは92センチ。安藤氏の自宅アトリエが45年の空襲で焼失したため記録がなく、2007年に鹿児島工業高校の生徒たちが実測した。
 西郷銅像周辺で観光案内をしている吉野町のボランティアガイド、関祥さん(81)は「大変喜ばしいことで指定は遅いぐらい。観光客や修学旅行生にとって一番の人気スポットに箔(はく)が付き、新型コロナウイルス後の観光の弾みになる」と歓迎した。 

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