中洲通り中央に巨大防音ハウス新設へ 鹿児島東西道路・トンネル工事の騒音対策 全長150、高さ14メートル

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中洲通り中央部に新設する防音ハウス(大成・大豊特定建設工事共同体提供)

 鹿児島市で整備が進む地域高規格道路「鹿児島東西道路」の工事説明会が18日夜あった。国土交通省鹿児島国道事務所は2023年度以降に着手する下り専用地下トンネル掘削のため、地表に高さ14メートル、長さ150メートル、幅12メートルに及ぶ作業用の「防音ハウス」を中洲通り中央部に新設する工程を示した。工事は7、8年要するという。
 同事務所などによると、防音ハウスは都市部の大型工事では一般的で、騒音を40%程度抑える防音効果や土砂の飛散を防ぐ。掘削機械「シールドマシン」の発進起点となる立て坑工事は12月完了予定。22年度以降、坑内に部品を搬入、地中約20メートル部でシールドマシンを組み立て、田上インターチェンジ(IC)付近まで約2.3キロメートルにわたり掘り進める。
 中洲通り中央部の作業ヤードに設ける防音ハウスは吸音材入りパネル製。吹き抜けの内部天井に部品を運搬するクレーンのほか、両端にトラックやダンプカーなどの出入り口を設ける。通行中の上下各2車線は変わらないが、ハウス新設により通り周辺の一部交差点は閉鎖される。
 中洲小学校体育館であった説明会には住民ら約30人が参加。「騒音が心配。陥没などは大丈夫なのか」「Uターンが不便で、危険度が増す」などの意見が出され、担当者は「誘導員を配置する」となどと述べた。
 東西道路は、九州自動車道鹿児島ICから甲南IC(仮称)までの全長3.4キロメートル。このうち田上IC-甲南ICの下り線2.3キロを武岡トンネル付近の渋滞緩和を目的に地下トンネルで結ぶ。総事業費938億円。

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