【特集】日向灘でM8級地震発生の可能性 外所地震の研究進む

4/4(月) 11:56

日向灘で発生する可能性がある巨大地震について考えます。
これまで、日向灘単独の地震の規模は最大でマグニチュード7.6程度とされていましたが、先月、政府の地震調査委員会は、マグニチュード8クラスが起き得るという長期評価を公表しました。
このマグニチュード8が起き得るとする根拠は、いまから360年前に発生した外所(とんどころ)地震(1662年)が、これまでの学説より規模が大きかったのでないかと分かってきたからなのです。
外所地震の被害と最新の研究成果について取材しました。
◆一葉稲荷神社の言い伝え
「日向の国地大いに震し、且つ、津浪俄かに来たりて・・・古今未曽有の大災なり」
これは今から360年前に発生した外所地震について、当時、飫肥藩の家老が記した言葉です。
大きな揺れと大津波が外所村、現在の宮崎市木花地区を襲ったとされる1662年の外所地震。海岸にほど近い宮崎市の一葉稲荷神社には、外所地震に関する言い伝えが残されています。
(一葉稲荷神社 石川 浩 宮司)
「約350年前にこのあたりは津波が来たが、そのときに、この宮には、白い一羽の兎が現れて津波を蹴散らした。それでこのお宮は守られた」
本殿の裏側には、災害からの守り神として、うさぎの彫刻が祀られています。
(一葉稲荷神社 石川 浩 宮司)
「こちらが海岸になっている。海の方、津波がこちらから来るから、守り神として海岸の方を向いている」
◆50年ごとに石碑を建て 地震の教訓を伝える
外所地震では、死者200人、家屋の倒壊が3800棟に上ったとされ、被害を受けた宮崎市熊野には、地元住民が50年ごとに石碑を建て、地震の教訓を伝えています。
(京都大学防災研究所宮崎観測所 山下裕亮助教)
「こういうものが残っているというのは貴重ですし、こういうものを残さなければならないくらい、おそらく当時の地震がすごかったのだと思う」
◆M7.6程度では被害再現できない
京都大学防災研究所宮崎観測所で日向灘地震について研究している山下裕亮助教。
県内各地で津波の堆積物の調査などを進めていて、地道な研究の成果によりマグニチュード7.6程度と考えられていた外所地震の規模がマグニチュード8程度だった可能性が強まったと話します。
(京都大学防災研究所宮崎観測所 山下裕亮助教)
「プレート境界地震だとすると、外所地震がそのサイズ(M7.6程度)の地震では、この被害再現できないはずです。あまりにも地震の規模が小さすぎて」
◆M8級の発生確率は「不明」だが・・・
山下助教らの研究成果により、日向灘でマグニチュード8クラスが起き得ると新たに示された日向灘地震の長期評価。
ただ、今後、マグニチュード8クラスが起こる確率は「不明」とされていて、山下助教は、過去の地震の研究を進めることが、将来の地震の発生確率を知る手がかりになると話します。
(京都大学防災研究所宮崎観測所 山下裕亮助教)
「外所の前の地震がもしわかったら、今不明ってなっている発生確率が出ると思う。
昔の地震だが、研究することで、将来、そういう地震がどれくらいの確率で起こるのかっていうことを、この石碑と同じで、言い伝えるというか、引き継ぐことができるんじゃないかなとは思っている。
どこまでできるかわからないが、いずれにしても、この長い時間かけて続けていかないといけない研究だとは思っている」
(スタジオ)
外所地震のことを知る手がかりとなる津波の堆積物の調査ですが、山下助教らわずか3人の研究者で進めていて、少人数のためなかなか進まないのが現状です。
マグニチュード8クラスが起きるという警告が突きつけられたということですから、想定の見直しや防災につなげるためにもぜひ、県など行政も調査に協力したほうがいいのではないかと思います。
※MRTテレビ「Check!」4月1日(金)放送分から

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