【焼酎の飲み方は様々】好みの焼酎銘柄を探すと同時にその銘柄に合ったおいしい飲み方を追求してみませんか

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焼酎はさまざまな飲み方でたのしめるお酒。料理との相性はもちろん、その日の気分や気候、焼酎の種類などに応じた飲み方を選ぶことで、その魅力は広がります。今回は、焼酎のさまざまな飲み方や割り方などたのしみ方のポイントを紹介していきます。

  • 更新日:2021.12.19

焼酎の基本的な飲み方

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焼酎はさまざまな割り方や温度帯でたのしめる自由度の高いお酒ですが、スタンダードな飲み方といえば、ロックやストレート、水割り、お湯割りでしょうか。焼酎のなかでも、芋焼酎や麦焼酎、米焼酎に代表される本格焼酎(乙類焼酎)では、原料本来の風味や香りを堪能できる王道的な飲み方と考えられています。
まずは、基本的なの飲み方のポイントを見ていきましょう。

ロック

焼酎の飲み方はさまざまですが、ひんやりとした冷感と、焼酎本来の味わいをたのしみたいときはロックがおすすめです。
焼酎が氷によって冷やされることで、そのまま飲むよりも甘味が引き締まり、キレが増す一方、アルコール特有の刺激は和らぐため、ストレートよりも格段に飲みやすくなります。また、時間の経過とともに氷が溶けて焼酎と混ざり合うことで、ストレートに近い状態からゆるやかな味の変化もたのしめます。
焼酎をロックでたのしむ際のポイントは、すぐに水っぽくならないよう、氷を溶けにくくする工夫を加えること。グラスをあらかじめ冷やしておくのがおすすめですが、最初に氷だけを入れ、て軽くかき回してグラスを冷やし、溶けた水を捨てるだけでも、グラスの温度を下げることができます。また、冷凍庫で作った氷ではなく大きめのロックアイスをチョイスすることで、溶け方がゆっくりになります。
グラスが冷えたら氷を山盛りに入れ、焼酎が氷の表面を伝うようゆっくりと注いでいきます。焼酎の量はお好みですが、見た目にこだわるなら七分目ほどでとどめておくとよいでしょう。あとは、グラスを軽く振りながら氷を回転させ、氷と焼酎をなじませるだけ。グラスを揺らすたびに氷とグラスがぶつかって奏でる音も、ロックの味わいのひとつです。
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ストレート

焼酎本来の風味や香りを堪能するなら、だんぜんストレート。初めて飲む本格焼酎を開封したときは、最初の一口だけでもこの飲み方で、銘柄独特のこだわりや個性を感じ取りたいものです。
ストレートで飲むときに気をつけたいのは、香りが飛んでしまうこと。焼酎本来の香りを存分にたのしむなら、常温(約18〜20度)に保った焼酎を小さめのおちょこ(猪口)やショットグラスに注いで飲むのがいいですね。
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水割り

焼酎の飲み方のなかでも初心者から上級者まで幅広い層に支持されているのが、水割りです。自宅で手軽に作れるうえ、アルコール度数も自在に調整可能。焼酎のやわらかい口当たりがたのしめるのも、この飲み方の魅力といえるでしょう。
焼酎の水割りを作る際のポイントは、先に焼酎をグラスに入れ、あとから水を注ぐこと。水は焼酎よりも比重が高いので、こうすることで自然に対流が発生して混ざりやすくなります。氷を入れて冷やして飲む場合は、最初に氷をグラスに入れ、氷の表面に当てるように焼酎を注いでから水を加えます。最後に軽くかき混ぜれば完成です。
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お湯割り

焼酎のなかでも、芋焼酎やそば焼酎好きに支持されているのがお湯割りという飲み方。焼酎に限らず、一般にお酒は温めることで香りが広がるとされていて、芋焼酎の力強くてやさしい香りやそば焼酎の風味豊かな香りをたのしむには、お湯割りが最適といわれています。もちろん、麦焼酎の香ばしい香りや、米焼酎の吟醸酒を想わせる華やかな香りも、お湯割りにすることでさらに引き立ちます。
お湯割り作りのポイントは、注ぐ順番と割合、温度調節の3点。注ぎ順は、お湯を入れたあとから焼酎を加えるのが正解です。水割りとは注ぐ順序が逆なので注意してください。お湯を先に入れ、上から焼酎を置くようにゆっくりと注ぐことで、温度差や比重の関係から酒器のなかで自然な対流が生まれるため、かき混ぜる必要はありません。
焼酎とお湯との割合は6:4(ロクヨン)が定番といわれていますが、こちらは7:3(シチサン)や5:5(ゴーゴー)などお好みで調整可能です。ちなみに、アルコール度数25度の焼酎を用いた場合、6:4では約15度、5:5では約12.5度のお湯割りに仕上がります。
お湯割りの温度は、人肌よりやや温かい40〜45度程度がおすすめ。6:4で作る場合は70度前後のお湯を使うとほどよい温度に仕上がります。お湯の温度が高すぎた場合は水で埋めるのではなく、空の器に移して冷ますとよいでしょう。少し熱めのお湯割りを作り、ほどよく冷めたころに飲むとおいしくたのしめます。
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焼酎のさまざまな割り方

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焼酎は、前述の基本的な飲み方以外にもさまざまなたのしみ方があります。
なかでもクセのないピュアな味わいが魅力の甲類焼酎は、お茶やソーダ、フレッシュジュースなど、水以外の割り材とも相性抜群。レモンやライムなどの果汁を加えたり、生搾りジュースで割ったりと、さまざまなコンビネーションがたのしめます。
本格焼酎(乙類焼酎)も炭酸やお茶、ジュースなどで割って飲まれることがありますが、銘柄によっては焼酎本来の風味が損なわれるケースも。こちらは水や炭酸など、焼酎の味わいに影響を与えない飲み物で割るのがおすすめです。
以下では、基本的な飲み方とは異なる定番の飲み方を紹介します。

炭酸割り

焼酎の炭酸割りは、「焼酎ハイボール」の名でお馴染みの飲み方。甲類焼酎ではすっかり定番ですが、本格焼酎で作る「乙ハイ」もまた、原料由来の香味を爽快感とともにたのしめる飲み方として注目を集めています。
作り方はかんたん。氷を満たしたグラスに焼酎を注ぎ、冷やした炭酸水をゆっくりと注いで軽くかき混ぜるだけ。お好みでレモンやライムを加えると爽快感が増します。
甲類焼酎なら、ラムネやサイダー、レモンソーダ、グレープフルーツソーダ、ジンジャーエールなど、さまざまなフレーバーの炭酸飲料と合わせた「チューハイ」や、柑橘系果物の果汁を加えた「サワー」もおすすめ。甲類焼酎とソーダを混ぜるだけと手軽なレシピもあるので、好みの飲み方を探してみてはいかがでしょう。
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お茶割り

焼酎の飲み方のなかでも、ダイエット中の人や健康志向の人の支持を集めているのがお茶割りです。一口にお茶割りといっても、「ウーロンハイ」や「緑茶ハイ」「ジャスミンハイ」など種類はさまざま。糖質やカロリーがゼロに近く、お茶によってはビタミンCなどアルコールの分解を助ける成分を含んでいることから、二日酔いになりにくいと愛飲する人も増えているようです。
お茶割りの作り方は、氷などで冷やして飲むか、ホットで飲むかで異なります。冷たいお茶割りは水割りの要領で、氷を入れたグラスに焼酎を注ぎ、あとからお茶を加えて作ります。ホットの場合は、温かいお茶を先に注ぎ、あとから焼酎を加えます。
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ジュース割り

クセのない甲類焼酎は、オレンジジュースやレモンジュース、グレープフルーツジュース、シークワーサージュースなど、フレッシュジュースとの相性が抜群。柑橘系の果物を搾り汁で作る「生搾り割り」や、栄養満点の野菜100%ジュースを使用した「野菜ジュース割り」も人気です。
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前割り

焼酎の「前割り」という飲み方を試したことはありますか? 「前割り」は、前もって焼酎を水で割っておき、一晩から数日寝かせてから飲むというシンプルな飲み方。寝かせることで焼酎と水が分子レベルでよくなじみ、飲む直前に作った水割りよりもまろやかな味わいがたのしめます。
「前割り」を作る容器は、焼酎の空き瓶やペットボトルでかまいませんが、ラジウムボトルやイオンボトルなどと呼ばれる信楽焼(陶器製)の容器を使うと、遠赤外線効果やマイナスイオン効果によってよりおいしく仕上がるといわれています。
温かい焼酎が好きな人には、「前割り」焼酎の熱燗もおすすめ。日本酒のように湯煎するのも一手ですが、焼酎の燗酒用に生まれた酒器「黒千代香(くろじょか)」を使えば、さらなるおいしさを堪能できます。
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焼酎の飲み方は、じつにさまざま。好みの焼酎銘柄を探すと同時に、その銘柄に合ったおいしい飲み方を探ることで、焼酎の魅力は倍増することでしょう。好みの飲み方が見つかったら、料理に合わせた飲み方や、気分や体調に合わせたたのしみ方なども追求してみては?

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