【種子島】100年以上続く伝統の三段登窯製法の黒糖「沖ヶ浜田黒糖生産協同組合」食べるミネラルで元気に!

種子島でサトウキビ栽培が始まったのは江戸後期(1825年)からと伝えられています。
昔は種子島に300軒以上あった黒糖小屋。
三段登窯製法は昔から琉球列島各地にあったと言われていますが、現存しているのは種子島 島内の「沖ヶ浜田集落の二ヶ所のみ」だそうです。

貴重な黒糖作りの様子を見学してきましたので、ご紹介します。

島によって黒糖の味が違うって知っていましたか?

種子島は南西諸島北端にあり、沖ヶ浜田地域では、種子島で開発されたサトウキビ「黒海道」を主に使用していて、他の離島で作られるサトウキビと比較して7~9度糖度が低いそうです。
サトウキビ畑
海が見える場所にあるサトウキビ畑

種子島の中でも沖ヶ浜田のサトウキビは、海岸端で潮風が通り抜ける環境で育っているため、甘味の他に塩味など複雑な要素が含まれ、バランスの良い味の黒糖が作れるそうです。

人生初!!サトウキビをかじらせていただきました。
獲れたてをかじる、これ憧れていました!
糖度が他の離島より低いとお聞きしましたが、しっかり甘い。根元が一番甘いのですね。
サトウキビ
空へ向かって伸びるサトウキビ

沖ヶ浜田では、収穫をサトウキビの糖度が高くなる11月末から3月までとしております。

伝統製法「三段登窯製法」

黒糖小屋
海岸の前に建つ小屋 
①サトウキビの汁を搾る
収穫したさとうきびを絞る工程のみ機械を使っています。
圧搾
圧搾機でサトウキビを絞る

②三つの釜で、サトウキビを段階的に煮詰めていく
黒糖作り
三段釜からは、湯気と甘い香りが
サトウキビによって水分量や糖度が違い機械ではできない作業。
職人の五感により炊き上げの瞬間を見極めて、手際よく三段階の釜へひしゃくで移していきます。
黒糖の美味しさのポイントになる少し焦がした色と香りを調整する一番釜を見ることができるのは数名のみ!まさに職人技!
黒糖作り

燃料は薪のみで、この火力と炭火による遠赤外線効果でしか作れないないそうです。
黒糖作り
窯の周りは、すごい熱気です
薪は夏から用意して乾燥させて準備しています。
黒糖作り
海岸沿いに並ぶ薪
③煮詰めたものを鍋に移したら、たっぷり空気を含ませるように混ぜる。
ふんわりとした口溶けのよい黒糖が出来上がる。
黒糖作り

黒糖作り

④形成して冷やし固める
型に入れてブロック状に固めるのは昔流。
今では、団子状にして固めるそうです。
黒糖作り

美味しさのために手作業にこだわり手間暇かけて丁寧に…。

サトウキビの搾りカスや釜からすくったアク、全てが肥料として畑に返せるとお聞きしました。エコですね!

今後、次の世代へと継承していくための活動もされているそうです。
機械では作れない、手作業で技と心を込めて作った黒糖が受け継がれていくことを願います。

黒糖は美味しい「サプリメント」

島では昔から食卓に黒糖が置いてあったり、お茶請けや農作業の休憩などに食べて疲れをとっているそうです。
勉強や仕事の疲労回復にも良いですね。
私も1日1カケ食べて、元気に日々頑張りたいと思います。
鹿児島の特産品に注目!ですね!

《ちょっとアレンジ♪黒みつの作り方》
黒糖1袋(200g)を200mlの水に1時間ほどつけた後、弱火で30分前後(お好みのとろみがつくまで)煮詰めます。アクをしっかり取ると、よりおいしく仕上がります。
・寒天、みつ豆、白玉、お好みのフルーツにかけて
・バニラや抹茶アイス、かき氷にかけて
・アイスコーヒーに入れるとコクのある甘みに

《沖ヶ浜田の黒糖の購入方法》
・種子島 島内のスーパー
・山形屋ストア 鹿児島県内全店 ※一年中取り扱っています
  お近くの山形屋はこちらでチェック店舗一覧
・パルシステムとグリーンコープの商品カタログで年に2~3回位 数量限定で販売
沖ヶ浜田黒糖
種子島沖ヶ浜田の黒糖 200g 540円

《見学希望の方》
少人数で、毎年11月末から3月(サトウキビの出来次第で3月上旬ないし2月で終了することもあります)、事前に連絡をしてください。
作業中は、高温なサトウキビの搾り汁と釜、湯気で視界が悪くなります。作業員の指示を守って見学してください。

【沖ヶ浜田黒糖生産協同組合】
住所 鹿児島県西之表市安納 891-3102(作業小屋)
鹿児島県西之表市伊関1115(事務局)
TEL・FAX 0997-28-0240
URL https://kokutoutanegashima.com

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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