ぷかぷか立ち泳ぎ…タツノオトシゴに癒やされる 完全養殖に成功、7種を展示 南九州市頴娃

来館者を癒やしてくれるタツノオトシゴの魅力を説明する加藤紳さん=南九州市頴娃町別府のタツノオトシゴハウス

 来館者を癒やしてくれるタツノオトシゴの魅力を説明する加藤紳さん=南九州市頴娃町別府のタツノオトシゴハウス

 伊能忠敬が「天下の絶景」と評した番所鼻自然公園(鹿児島県南九州市頴娃町別府)にあるタツノオトシゴハウスは、全国でも珍しいタツノオトシゴの観光養殖施設。2階の展示スペースには大小10個の水槽があり、尻尾を絡ませあったりしながらぷかぷか立ち泳ぎする7種のタツノオトシゴを観賞できる。
 オスが子育てをする特異な生態。「育児嚢(のう)を持つオスにメスが卵を預けて保護すると言われてきたが、育児嚢には胎盤のような機能があり、『オスが妊娠する』と言えることが学術的にわかってきた」と館長の加藤紳さん(51)は話す。水槽では、育児嚢をいっぱいに膨らませてメスに求愛するオスの姿も見られる。
 ニュージーランドの海でタツノオトシゴに魅了された加藤さんが養殖技術を学び、2008年に開業。餌になるアマエビの養殖にも成功し、タツノオトシゴを完全養殖する。10年から養殖施設の一部を一般向けに無料開放している。
 午前10時~午後4時半。火曜定休。ストラップなどを手作りするワークショップ(500~1000円)が人気。電話=0993(38)1883。

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