まるで郷土食の宝箱 国体選手も食べた「斡旋弁当」 仕出し業者が奮発、「もうけなしですが…」年末まで一般販売

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国体選手用の「斡旋弁当」をPRするおはらフーズの高吉政彦専務=鹿児島市の山形屋

 国体選手用の「斡旋弁当」をPRするおはらフーズの高吉政彦専務=鹿児島市の山形屋

 鹿児島国体で選手を支えた味を堪能しませんか-。10月開催された鹿児島国体・全国障害者スポーツ大会で、鹿児島市が選手らに準備した「斡旋(あっせん)弁当」が鹿児島市の山形屋で販売されている。長期間滞在する選手が飽きないよう曜日ごとに提供された7種類。売り場では買い物客らが珍しそうに手に取っている。
 斡旋弁当は、市と仕出し業者、鹿児島純心女子短期大学の学生らが「鹿児島らしさ」を伝えようとメニューを考案、市内開催の15競技の選手や監督ら関係者向けに販売された。鹿児島黒豚や桜島鶏といった県産食材やがねなどの郷土食がふんだんに使われ、栄養バランスも考えられている。
 市販予定はなかったが、市などに「食べてみたい」という問い合わせが多く、3種類の専用箱が余っていたため、担当業者の一つ「おはらフーズ」(同市)が1個1080円で販売する。高吉政彦専務は「もうけはほぼないが、鹿児島食材の素晴らしさを発信するきっかけになれば」と話す。
 販売初日の3日、おはら祭に東京から参加した友人たちに6種類購入した霧島市隼人のパート宮園勇一さん(70)は「感動を呼んだ国体選手のパワーの源。量も多くおいしそうで、踊りのパフォーマンスも向上するかも」と笑った。
 平日はランダムで3種類、週末は全種類を用意する。毎日数量限定。12月26日まで販売予定。鹿児島市卸本町の直営売店「食楽館フルフル」でも販売している。
 7種類の弁当は次の通り。
①薩摩すもじと鰤そぼろ弁当
②豚(とん)かご弁当
③カンパチ弁当
④桜島鶏照り焼き弁当
⑤黒豚コロッケとがね天弁当
⑥県産ぶりと鶏めし弁当
⑦桜島チキンカツ弁当

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