在日米軍が米兵の飲酒・外出制限緩和 「リバティ制度」2020年以来の変更 無人偵察機部隊駐留の鹿屋市、交通事故受け制限維持を要望

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 海上自衛隊鹿屋航空基地

米空軍無人機運用部隊の発足式に臨む隊員=10月23日、鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地

 米空軍無人機運用部隊の発足式に臨む隊員=10月23日、鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地

 在日米軍は6日までに、日本国内に駐留する米兵の飲酒や外出を制限する公務外の行動指針「リバティ制度」を緩和し、ホームページで発表した。5日付で、基地外の飲食店などで夜間に飲酒できる時間を拡大した。米空軍無人偵察機MQ9の運用部隊が駐留している鹿児島県鹿屋市は、11月に市内で米兵が絡む交通事故があったことを受け、同部隊に緩和前の制限を当分の間維持するよう求めた。
 在日米軍ホームページによると、全軍人の公共の場での飲酒禁止時間を、これまでの午前0~5時から同1~5時に短縮した。
 一定以下の階級に定められていた同1~5時の原則外出禁止の対象を「19歳以下」に変更。午後10時~午前5時に外出する際に同伴者を義務付ける規定は削除した。
 防衛省九州防衛局によると、制度の変更は2020年3月以来。在日米軍構成員の平均年齢の上昇や日本の成人年齢を踏まえた対応で、「最大限充実した生活を送る」趣旨としている。
 鹿屋市と県は1日、同局から変更予定との連絡を受けた。市は同局現地連絡所を通して6日、海上自衛隊鹿屋航空基地でMQ9を運用する部隊に緩和前の制度を続けるなど独自の対策を要請。県も同日、綱紀粛正の徹底を申し入れた。部隊の対応について、同局は「現地連絡所で確認中」としている。
 リバティ制度は、12年に沖縄で起きた米兵による性的暴行事件をきっかけに、13年に導入された。これまで緩和と強化を繰り返している。

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