地域と人をつなぐ場に。鹿児島のしょうぶ学園を訪ねて|ショップと新しい試み編

ここだけの、オリジナル作品を生み出す、鹿児島のしょうぶ学園。1973年知的障害者支援施設としてはじまり、アート&クラフトをテーマにものづくりをするようになって、35年ほどになります。工房でできたものと出会えるのが、施設内のショップやギャラリー。営業日に気軽に訪れることができます。2019年には、「しょうぶ文化芸術センター アムアの森」ができました。しょうぶ学園副統括施設長、福森順子さんにご案内いただき、人と、地域とつなぐ場をご紹介します。

パンとお菓子の、ポンピ堂

緑あふれる敷地に入って、最初に出会ったのが、ポンピ堂。全粒粉でつくったパンやお菓子を販売しています。

画像: 入り口すぐ、青い看板が目印

入り口すぐ、青い看板が目印

「おいしいものって、みんなにうれしいものですよね。一般の人や地域との、つなぎ目として、パン屋やレストランをはじめることにしました」

画像: 人気のクロワッサンやソーセージ。食事用の食パンやバゲットも充実

人気のクロワッサンやソーセージ。食事用の食パンやバゲットも充実

クロワッサンやカンパーニュ、パンオショコラ、食パンなど、いろんなパンがあってリピーターもたくさん。午後には売り切れることも多々、早めの時間がおすすめです。

パンとともに名物なのが、店先の黒板日誌。記録した、小冊子もあるほど、ぜひ訪れた日の楽しみに。

画像: 自然の移ろいや季節の変化や楽しかったことなど、みずみずしい表現でびっしり毎日書かれる

自然の移ろいや季節の変化や楽しかったことなど、みずみずしい表現でびっしり毎日書かれる

ほかにも施設には、中庭に面したパスタ&カフェ「Otafuku」と、そば屋「凡太」(現在一時休業中)があって、おいしいものとともにほっとくつろげます。

クラフトショップ ル・デポ

工房から生まれた、雑貨やオブジェなどと出会える、ショップ。ほかにはない、色使いやカタチにわくわく。友だちへのおみやげやギフトにもぴったりです。

画像: ひとつひとつ手描きの模様に引きこまれる

ひとつひとつ手描きの模様に引きこまれる

画像: トートバッグの模様も、1枚として同じものはなく、発見がある

トートバッグの模様も、1枚として同じものはなく、発見がある

障がい者の芸術活動をサポートするために誕生した、アートギャラリーも施設内にあり、常時企画展が行われています。

工房の作品を間近にして、刺激やひらめきをもらってください。

新たに誕生した支援センター、アムアの森

2019年にオープンした、アムアの森。生活介護事業・児童発達支援事業・放課後等デイサービス事業を行える、多機能型事業所です。しょうぶ学園設立から50年、地域に必要なことを考え、踏み出した新たな一歩です。

画像: しょうぶ学園から歩いてすぐの場所

しょうぶ学園から歩いてすぐの場所

地下にあるアムアホールは、コミュニティアートホール。さまざまなラフイブパフォーマンスや演奏会などを行い、感動を分かち合える機会をつくっています。

「5月には、設立50周年の記念ライブを開催しました。坂田明さん、GOMAさん、勝井祐二さんをお迎えして、しょうぶ学園のパーカッショングループ&ヴォイスグループのコラボ、otto&orabuとともに。利用者や職員だけでなく、広く参加の方を募りました。つながり合える場として、いろんなことができれば」

画像: 地下にあるホールは本格的。今後もさまざまなイベントが企画されているそう

地下にあるホールは本格的。今後もさまざまなイベントが企画されているそう

しょうぶ学園を訪れるきっかけが、またひとつできました。

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しょうぶ学園

ショップ&ギャラリーの営業日については、HPにて。しょうぶ学園、アムアの森の見学については、申し込みが必要です。ご希望の方は、お問い合わせください。

鹿児島県鹿児島市吉野町5066

TEL099-243-6639

画像: しょうぶ学園

しょうぶ学園

障害者支援センター<SHOBU STYLE>は、障がいを持つ人たちが地域社会でよりよく暮らしていくために、友好的で、安全で、のびのびとできる環境を提供しています。

〈取材・文/宮下亜紀 撮影/白木世志一〉

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