夜空焦がす孝心の炎 鹿児島市で「曽我どんの傘焼き」

石橋の西田橋横で勢いよく燃える和傘のやぐら=29日、鹿児島市の石橋記念公園

 石橋の西田橋横で勢いよく燃える和傘のやぐら=29日、鹿児島市の石橋記念公園

約200本の和傘で組み立てられたやぐら=29日、鹿児島市の石橋記念公園

 約200本の和傘で組み立てられたやぐら=29日、鹿児島市の石橋記念公園

勢いよく燃える和傘のやぐら=29日、鹿児島市の石橋記念公園

 勢いよく燃える和傘のやぐら=29日、鹿児島市の石橋記念公園

 鹿児島三大行事の一つとされる夏の風物詩「曽我どんの傘焼き」が29日夜、鹿児島市浜町の石橋記念公園であった。約200本の和傘を組み立てた高さ約5メートルのやぐらが一気に燃え広がり、幻想的な雰囲気を演出した。
 保存会によると、傘焼きは鎌倉時代に相模国(神奈川県)の曽我兄弟が父のあだ討ちをする際、たいまつ代わりに傘を燃やした故事にちなむ。曽我兄弟の孝心を継承しようと、鹿児島県内では郷中教育の中で盛んに行われていたという。
 和傘は50年前の1973年から、宝暦治水工事で縁がある岐阜の関係者に寄贈してもらっている。保存会の野津親俊会長(65)は「和傘の確保は年々難しくなってきているが、先人たちに思いをはせる機会として継続していきたい」と話す。会場では薬丸野太刀自顕流や「曽我兄弟の歌」の披露もあった。

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