日本人が、西郷隆盛の顔をはっきり覚えている決定的な理由

パッと見て1秒で覚える 瞬間記憶勉強法(1)

本記事は、石井貴士氏の著書『パッと見て1秒で覚える 瞬間記憶勉強法』(きずな出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

「イラスト+ストーリー」で、さらに瞬間記憶ができるようになる

イラスト,ストーリー

(画像=BillionPhotos.com)

写真は瞬間記憶に適していません。

なぜなら、写真には、関係ない情報が多すぎて、何を覚えていいかわからなくなるからです。

イラストならば、何を覚えたらいいのかが明確になります。

イラストを描く際には、白地(あるいは薄い黄色)をバックに描くのがおすすめです。

理由は、色がついていたら、色を覚えようとしてしまうからです。

なので、赤の付箋ふせんの上にイラストを描いて覚える というのは、よくありません。

イラストは、白地(あるいは薄い黄色)をバックに描く。

これは瞬間記憶をする際の、基本です。

ポストイットは、黄色のものが売れていますが、これは黄色バックだと覚えやすいと多くの人の実体験でわかっているからでしょう。

もちろん、複雑なイラストではなく、簡単なイラストが覚えやすいです。

イラストで、さらに覚えやすくする必勝テクニックがあります。

それが、「ストーリーを加える」ということです。

西郷隆盛さいごうたかもりの顔を、なぜ、はっきりと我々は覚えているのかというと、いつも「犬を一緒に連れている」からです。

「犬を連れている」というストーリーとともに覚えるから、西郷隆盛の顔は、印象的なのです。太っているから印象的なわけでもなく、着物を着ているから印象的なのでもなく、犬を連れているから、我々の記憶に残っているのです。

勝海舟かつかいしゅうの顔を覚えているでしょうか。おそらく、覚えていないはずです。

ジョン万次郎まんじろうの顔を覚えているでしょうか。わからないはずです。

もし、犬を連れていて、顔が西郷隆盛ではなく、勝海舟だったとしても、「この人は西郷さんかな」と間違ってしまう人は多いでしょう。

イラストにストーリーを加えることで、瞬間記憶はさらに強固きょうこになっていくのです。

記憶には4種類ある

4択,選択肢

(画像=tamayura39/stock.adobe.com)

記憶には4種類あります。

最初の2種類は、「単純記憶たんじゅんきおく」と「イメージ記憶」

です。

「単純記憶」は、別名、「単純反復記憶たんじゅんはんぷくきおく」と呼ばれます。

dogの意味は、犬です。

dog=犬、cat=猫と、とにかく何度も繰り返して暗記をするのが、「単純記憶」です。

反復することで記憶が強固になるのが、「単純記憶」です。

「イメージ記憶」は、静止画や、動画のイメージを覚えるというものです。

静止画は、写真やイラストがありますが、瞬間記憶のときは、写真は使わずに、イラストを使います。

動画を記憶することは、別名、「ストーリー記憶」と呼びます。

恋人と花火を見に行った思い出は、「ストーリー記憶」です。

イメージに、さらにストーリーが加わると、より記憶が強固なものになります。

イラストで覚え、できればストーリーまであれば、記憶に残りやすくなります。

単純記憶は、繰り返しの反復が多ければ多いほど記憶に定着し、イメージ記憶は、ストーリーがあれば記憶に定着しやすい。

ストーリーがあれば記憶に定着しやすい。

そんな特徴があるのです。

短期記憶と長期記憶を知ることで、瞬間記憶をマスターしていく

記憶力

(画像=Veles Studio/Shutterstock.com)

記憶は、さらに2種類あります。

それが、

(1)「短期記憶たんききおく」(STM:short time memory)
(2)「長期記憶ちょうききおく」(LTM:long time memory)

の2種類です。

「短期記憶」とは、20秒以内の記憶のこと。20秒以上の記憶のことを「長期記憶」と言います。

暗記をするということは、まず、覚えたいことを「短期記憶」に入れて、それを「長期記憶」に移していくということです。

この「記憶には4種類が存在する」と知っておかないと、瞬間記憶はできるようになりません。

覚えたいことというのは、「単純記憶」で覚えたほうがいいものもあれば、「イメージ記憶」で覚えたほうがいいこともあるからです。

英単語はイメージ記憶で覚えるのではなく、単純記憶がいいです。

日本史、世界史も単純記憶がいいです。

大量に覚える場合は、「単純記憶」が適しているからです。

古文単語を覚える場合は、「イメージ記憶」がいいです。

数が少なく、イラストで覚えやすいからです。

「単純記憶」で覚えるのか。

「イメージ記憶」で覚えるべきか。

それを選択し、「短期記憶」から「長期記憶」に移していく。

これが「瞬間記憶」をしていくための順番なのです。

=パッと見て1秒で覚える 瞬間記憶勉強法

石井貴士

1973年。愛知県名古屋市生まれ。私立海城高校卒。慶應義塾大学経済学部卒。信越放送アナウンサーを経て、独立。(株)ココロ・シンデレラを起業。現在、累計83冊、200万部を超えるベストセラー作家。『本当に頭がよくなる1分間勉強法』(中経出版)は、57万部を突破。2009年度のビジネス書ランキングで、年間ベストセラー1位を獲得。(日販調べ)
ほかの著作に、『図解 本当に頭がよくなる1分間勉強法』(中経出版)……16.5万部
『1分間英単語』(中経出版)……13万部
『やってはいけない勉強法』(きずな出版)……10万部 などがある。
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