映画「スラムダンク」 作者井上雄彦さんの地元鹿児島でも絶好調 公開2カ月、客足衰えず

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 映画「THE FIRST SLAM DUNK」のポスターに見入る来館者=2日、鹿児島市の鹿児島ミッテ10

 鹿児島県伊佐市出身の漫画家井上雄彦さんが自身の作品「スラムダンク」をアニメ映画化した「THE FIRST SLAM DUNK」は昨年12月3日の封切りから2カ月、全国的に好調な動員が続いている。原作そのままの絵柄と映画ならではの臨場感が魅力で、鹿児島県内の映画館でもロングランへの期待が高い。
 鹿児島ミッテ10(鹿児島市)には2日、幅広い世代の男女が訪れ、特典のポストカードを笑顔で受け取っていた。鑑賞後にパンフレットを買い求めたり、登場するキャラクターが並ぶ大型ポスターの前で記念写真を撮ったりする姿も見られた。
 高校バスケットボール部を舞台にした原作は、1990年から96年まで週刊少年ジャンプ(集英社)に掲載。映画は、バスケの一試合を描く。選手の動きやボールの音など、会場にいるような迫力あふれる展開で引き込む。「最高だった。登場人物それぞれの過去の物語が織り込まれ、感動する演出だった」と霧島市国分の前田卓範さん(32)は話した。
 全国の週末動員数ランキング(興行通信社調べ)は、公開から8週連続1位、先週(1月27~29日)は2位だったが、ミッテでは上映作品中1位で、観客は千人を超えた。
 同館によると、漫画読者に当たる30~50代中心だった客層は広い世代へ波及、リピーターが多いのも特徴。安田豊支配人(58)は、4カ月続いた「トップガン マーヴェリック」人気との共通点を感じている。「劇場ならではの臨場感と、原作者自ら脚本・監督を手掛けた作り手側の熱意が伝わる。作者の地元ということもあり、可能な限り上映を続けたい」と力を込める。
 シネマサンシャイン姶良(姶良市)も「昔ながらのファンもいて、内容も良い。安定した動員を見せている」と、2月末までの続映を予定している。

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