焼酎売上高 上位50社に鹿児島県内24社 首位は11年連続で霧島酒造、県別でも宮崎がトップ 帝国データバンク調査

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帝国データバンク福岡支店は30日、全国の焼酎・泡盛メーカーの2022年売上高上位50社を発表した。鹿児島は前年より2社増の24社で都道府県別で最多。合計売上高は前年比0.6%増の650億円で宮崎に次ぐ2位だった。50社の総売上高は7.8%減の2227億円で、比較可能な05年以降で最低だった。
トップは11年連続の霧島酒造(都城市)で、業務用が伸び悩み2.6%減の584億円。2位は三和酒類(大分県宇佐市)で、会計基準の変更により41.4%減の250億円、3位は雲海酒造(宮崎市)で0.5%減の142億円だった。
鹿児島関係では、浜田酒造(いちき串木野市)が1.1%増の138億円で、前年より一つ順位を上げて4位に入った。6位に薩摩酒造(枕崎市)、7位に若松酒造(いちき串木野市)、9位に本坊酒造(鹿児島市)と続いた。かんきつが香る「フラミンゴオレンジ」が人気を集める50位の国分酒造(霧島市)は24.5%増と50社中で最も伸びた。
上位10社のうち6社が減収だった一方、50社中23社が増収となった。20億円以下の企業で目立ち、巣ごもり需要の恩恵を受けなかったメーカーが外食需要の回復基調や値上げにより増収に転じた。同支店は「原材料価格の高騰やサツマイモ基腐(もとぐされ)病の影響など業界の状況は厳しいが、フルーツの香りがする焼酎など飲みやすさにこだわった商品は若者や女性に評価されている。新しいニーズを創出することがブーム再燃のきっかけになる」と指摘した。
調査は、売上高に占める焼酎・泡盛の割合が5割以上の製造業者が対象。焼酎・泡盛以外の売り上げも含み、公表に同意した企業を集計した。
都道府県別売上高は5社が入った宮崎が786億円で首位を守ったが、9年ぶりに800億円を下回った。3位は4社の大分で、418億円だった。
11~50位の鹿児島県内メーカーは次の通り。
(12)大口酒造(伊佐市)(15)岩川醸造(曽於市)(16)長島研醸(長島町)(18)三岳酒造(屋久島町)(19)新平酒造(大崎町)(23)町田酒造(龍郷町)(24)奄美大島開運酒造(宇検村)(26)田苑酒造(薩摩川内市)(31)白玉醸造(錦江町)(32)小鹿酒造(鹿屋市)(33)奄美大島にしかわ酒造(徳之島町)(35)佐藤酒造(霧島市)(37)萬世酒造(南さつま市)(40)さつま無双(鹿児島市)(41)大海酒造(鹿屋市)(42)大隅酒造(曽於市)(43)霧島町蒸留所(霧島市)(47)若潮酒造(志布志市)(49)喜界島酒造(喜界町)(50)国分酒造(霧島市)

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