鹿児島弁丸出しのトイレ登場 方言張り紙で「らしさ」演出 鹿児島市

2022/01/18 21:15

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鹿児島弁の張り紙で、利用者を迎える公衆トイレ=鹿児島市の中央公園

 「みごて(きれいな)トイレで みんな よかあんべ(いい気分)」-。鹿児島市内の観光スポット周辺など50カ所の公衆トイレに、鹿児島弁の張り紙が登場している。「鹿児島らしさを感じる」と観光客や利用者に好評だ。毎日作業する鹿児島市環境サービス財団の職員たちが、おもてなしの心を込めて考えたフレーズで、今後も更新を予定している。
 トイレでも“観光かごしま”を感じてもらおうと、財団内で作品を募り、約70点が集まった。約40点をリスト化し、うち3点を利用者の多いトイレと巡回する清掃車両9台に、昨年9月から掲示している。
 観光客や修学旅行生が多い観光スポット周辺などには「ゆくさおじゃした(ようこそおこしくださいました) 鹿児島へ」と歓待の気持ちも添える。清掃車両の左右ドアには「目指せ トイレも 観光スポット」と書いたプレートを掲げている。
 フレーズはほかにも「きれいにしたで つこっくんやい(使ってください)」「ありがとさげもす きばっちょっど(頑張っています)」などがあり、不定期に更新する予定だ。
 専任職員の前田明人さん(58)は、昨年末の清掃作業中、掲示を見た帰省中の利用者から「懐かしい響き。鹿児島に帰ってきたんだと実感する」と声を掛けられた。前田さんは「ありがたい。仕事の励みになる」。
 業務課の吉水唱子係長(59)は、「気持ちよく利用してもらい、観光客には旅の土産話に、市民にも鹿児島弁にふれて地元愛を育む機会にしてもらえたら」と話す。

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