50島以上の離島に行ったライターが選ぶ、誰にも邪魔されない【ひとりのんびり旅】を満喫できる離島ベスト5

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あなたが「ひとり旅」をしたいと思ったとき、どんな旅先を選びますか?

ひとりで旅をしたくなるときって、それぞれ理由があると思うのですが、気の赴くまま自由に、のんびりときれいな景色を見たい、ひとり時間を静かに過ごしたい、なんて人が多いのではないでしょうか。

仕事や家事に追われ続ける日常から、少しでもいいから抜け出して、「非日常」を楽しみたくなるときってありますよね。

今回、そんな一人旅をしたい方に、おすすめしたい離島を選んでみました。

設定した選定基準は以下6つ。

1.パリピは来ない(※最重要)
2.ひとりでも楽しめる観光地がある
3.ひとりでも入りやすいご飯屋さんがある
4.ひとりでゆったり時間を過ごせるカフェがある
5.静かに過ごせる
6.カップルや家族連れに気後れしない

ほとんどの離島は、(だいたい予想されている通りかと思いますが)何もない田舎です。笑

島は自然豊かなところが多く、山登りとかマリンアクティビティとか、自然を楽しみたい人にとってはいいのですが、おいしいものを食べたいとかちょっとした観光をしたいとか、「旅をちゃんと楽しみたい」という場合に物足りないなと思うところが正直あります。
「歴史的な建造物が見ごたえがあるけれど、ご飯屋がない」とか、惜しい!という島が多い印象です。

かと言って、キラキラとしたビーチがあって観光地もおしゃれなご飯屋さんもたくさんある沖縄の離島なんかは、カップルやウェ〜イ系の若者で溢れているし(個人の感想です)、自然豊かで川遊びやキャンプを楽しめるような島は家族連れがワイワイしていて、なんとなく肩身の狭い思いをしがちに。

一人でだって島を楽しみたい!静かにのんびりしつつ、観光や食事も楽しみたい!そんな方におすすめしたい、上記に挙げた6つの選定基準を多く満たす、一人旅におすすめしたい貴重な離島をご紹介したいと思います。

目次

  • 第5位 久高島(沖縄県)
  • 第4位 壱岐島(長崎県)
  • 第3位 福江島(長崎県)
  • 第2位 奄美大島(鹿児島県)
  • 第1位 豊島(香川県)
  • 第5位 久高島(沖縄県)

    <チェックシート>
    1.パリピは来ない:◎
    2.ひとりでも楽しめる観光地がある:△
    3.ひとりでも入りやすいご飯屋さんがある:〇
    4.ひとりでゆったり時間を過ごせるカフェがある:△
    5.静かに過ごせる:◎
    6.カップルや家族連れに気後れしない:◎

    久高島は、「ゆったり、静かな時間を過ごしたい」「何もせず、ただぼーっとしたり読書したり、ひとり時間を楽しみたい」というときにおすすめの離島です。

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    久高島は「神の島」と呼ばれていて、島全体が神聖な土地として大切に守られています。なんと、島内には「私有地」はほとんどないそう!土地はすべて神から預かったものという考え方にもとづき、「共有地」とされているのだとか。

    また、島内のものはすべて島外への持ち出し禁止です。石ころも、浜辺の砂も、もちろん草や花も。それはすべて神様のものだから。

    ふふ。久高島、興味が湧いてきませんか?

    なぜ久高島が神の島と呼ばれているかというと、琉球を作ったとされる「アマミキヨ」が、ニライカナイ(神の世界)から最初に降り立ったのが久高島で、まさに沖縄の歴史はこの島から始まったとされているそうです。

    信じるか信じないかはあなた次第ですが、島に行けばその独特の空気感にきっと驚くはず。

    島内には御嶽(うたき)など他では見られない不思議な景色がたくさんあります。なんだか子供の頃に知らない街を探検したときのような夏休みの冒険感がすごい。

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    ただぶらぶらと歩いたり、のんびり自転車で散策したりするのが正しい時間の過ごし方かなと思います。(一部の御嶽など、立ち入り禁止の場所もあるので注意!)

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    沖縄本島から高速船で15分で着く、アクセスのしやすい島です。小さい島なので、島内の移動は自転車で十分。1時間あればぐるっと島内を一周できます。観光客もあまり多くなく、時間帯によってはきれいな海、浜辺を独り占め!なんてこともできます。

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    わかりやすい観光地、アクティビティなどはないので、ウェ~イ系の人々も寄り付かず安心です。静かに時間を過ごしたいという一人旅の人が結構多いのではと思います。

    沖縄そばなどが食べられる食事処が港近くに数軒あります。かき氷などがあるカフェもあるのでぜひ寄ってみましょう。黒糖のかき氷がおいしかったなぁ。一人でも入りやすい雰囲気でした。

    第4位 壱岐島(長崎県)

    <チェックシート>
    1.パリピは来ない:◎
    2.ひとりでも楽しめる観光地がある:◎
    3.ひとりでも入りやすいご飯屋さんがある:〇
    4.ひとりでゆったり時間を過ごせるカフェがある:〇
    5.静かに過ごせる:◎
    6.カップルや家族連れに気後れしない:△

    壱岐島は、知る人ぞ知る「パワースポット島」です。
    島内には、なんと150を超える神社があり、豊かな自然や美しい景色、おいしい海の幸を楽しみながら、パワースポット巡りができます。

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    ゆったり神社巡りをしたいとか、人生に迷っていて開運したいとか、良縁を願いに行きたいとか、そんなときの一人旅にいいんじゃないかなと思います。

    この壱岐島、長崎県ではありますが、福岡県の博多港から高速船で1時間で行けます。アクセスの良さも魅力的ですね。

    なんせ150以上あるので、全ての神社をこちらでご紹介できないのですが、特におすすめなのがこちら、「小島神社」です。

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    この小さな島の前に鳥居があり、神社自体はこの島の中にあります。(木々にさえぎられて外からは見づらく、そこもまた神秘的なんですね。)

    この構図、一体誰が考えたん??

    天気悪くてあまりきれいな写真ではないのですが、この独特な雰囲気、伝われば嬉しいです。
    しかも、この小島まで渡れるのは干潮時の前後数時間だけ!潮がひいて、海から参道が現れるこの数時間の間に行く必要があります。

    この演出、一体誰が考えたん??天才か。
    昔から日本人って、こういうありがたみを倍増させる策を考えるのうまいですよね。

    別名、「壱岐のモンサンミッシェル」ですってよ!本物見たことないから比較ができないよ!

    私が行ったときは春先で、小雨が降ってて天気があまりよくなかったというのもありますが、外国人観光客っぽい人(コロナ前だった)が2人くらいいた程度でした。知る人ぞ知る穴場かもしれないです。

    他にも、壱岐にはこんなアグレッシブな神社もあります。

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    お察しのとおり、子宝、夫婦和合、安産などを祈願するのによいとされています。
    ちなみに、このシンボル、夕方になるとライトアップされて神々しい光を放つとか…(ちょっと見たい)

    第3位 福江島(長崎県)

    <チェックシート>
    1.パリピは来ない:◎
    2.ひとりでも楽しめる観光地がある:◎
    3.ひとりでも入りやすいご飯屋さんがある:〇
    4.ひとりでゆったり時間を過ごせるカフェがある:◎
    5.静かに過ごせる:◎
    6.カップルや家族連れに気後れしない:△

    続いても長崎の島です。こちらは、有名な五島列島の中のひとつ、福江島です。川口春奈さんの出身地でもあります。

    壱岐島が神社巡りなら、福江島は教会巡りが定番の楽しみ方です。

    福江島を含う五島列島には、教会が50以上あるそうで、福江島だけでもその数は14にのぼります。これらの教会は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に含まれ、世界遺産にもなっています。

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    五島列島には江戸時代、禁教、迫害などの歴史の中で多くの「潜伏キリシタン」が移り住み、信仰を守り続けたそうです。
    そういった歴史に興味があったり、単純に「教会」ってどんな場所なんだろう、内部はどうなってるんだろう、と気になっていたりする方は楽しめるはず。クリスチャンでない限り、滅多に行かない場所ですよね。西洋の建築が好き、という方にもおすすめです。

    福江島は結構大きな島なので、車やバイクでの移動が基本になるかと思います。風光明媚な島なので、ドライブ好きな方にもぜひ行ってほしいな。

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    海もきれい。

    また、五島はおいしいグルメもたくさん。島なので、海の幸系はもちろん、五島牛というブランド牛も有名で、おいしいステーキや焼き肉屋さんが多いです。
    あとは、やっぱり五島うどん!五島名産の椿油を塗って熟成させて作る麺がめちゃうまです。

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    ちなみに、私が個人的におすすめしたいのは、ちょっと福江島から離れちゃうんですけど…同じ五島列島の頭ヶ島という小さな島にある「頭ヶ島天主堂」

    のすぐ近くにある墓地です。

    個人的に衝撃でした。

    私が生まれて初めてお墓に対して「将来はここに入ろう」という感情が沸いた記念すべき墓地でして、何がよいかというと

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    すぐ目の前に広がるエメラルドグリーンの海ーーーーーーーーーーーーーーーーー!

    やばくないですか?
    目と鼻の先にこんな美しい海が広がってるお墓、なかなかなくないですか?
    こちら、めっちゃ貴重な墓地だなと思うんですよ。

    ここのお墓に入れば死後はハッピーに過ごせること間違いなし。
    教会巡りの際には、ぜひ立ち寄って「将来どんなお墓に入りたいか」と考えを巡らせるのも、たまには良いのではないでしょうか。「死」はみんな通る道ですからね。

    第2位 奄美大島(鹿児島県)

    <チェックシート>
    1.パリピは来ない:△
    2.ひとりでも楽しめる観光地がある:〇
    3.ひとりでも入りやすいご飯屋さんがある:◎
    4.ひとりでゆったり時間を過ごせるカフェがある:◎
    5.静かに過ごせる:〇
    6.カップルや家族連れに気後れしない:△

    最近メディアにもよく取り上げられていて、人気が高まっている奄美大島。

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    奄美で知り合った、奄美に移住した人は
    「奄美大島は沖縄と同じくらい海がきれいで、マリンスポーツも楽しめるけれど、沖縄ほど観光客が多くないから静かでいい」
    と言ってましたが、そこが一番の魅力かなと私も思います。
    なので、あまりメディアで取り上げられてほしくないというのが本音。。

    美しい海をはじめ豊かな自然がありつつ、わりと都会な島でもあって、コンビニはもちろん、モスバーガーもあります。洋服の青山まであります。マングローブの原生林と洋服の青山が共存する島は、日本全国探してもこの島だけでしょう。(奄美大島には、沖縄の西表島に次いで2番目に大きなマングローブ原生林があります。カヤックで巡るツアーがおすすめ。)
    という感じで、適度に便利なので、移住するにも良い島なんだろうなーと思います。

    そして、奄美大島が他の島と比べて突出している、一人旅におすすめしたい要素は

    おひとり様でも入りやすい、おしゃれなカフェがたくさんある

    です。

    もちろん、おしゃれなカフェがたくさんある島は他にも色々ありますが、そういう島は大抵パリピが多いのですよ。

    奄美大島は良い意味で「地味」で、パリピにはまだ認知されておらず、まだウェ~イ系の人々はそんなに多くはないです。(ただ、これから増えてくる可能性は高い。)

    カフェは一人旅のとき重宝する、シェルターとも言える場所。
    でも、離島では結構な確率で「カフェ難民」になりがちです。
    「ちょっと休憩したいな」って時、お腹がすいているわけではないからご飯屋さんには入れない。古き良き「喫茶店」のようなお店がある島もありますが、島の常連さんで席が埋まっていたりして、特に女性だとちょっと入りづらいなと躊躇してしまうのですよね。

    そんな中、奄美大島は島内最大の市街地・名瀬を中心に、都心にあるようなおしゃれなカフェが続々とオープン。カフェ巡りすらできちゃいます。

    私がお邪魔した名瀬のカフェ↓

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    離島に限らず、旅先で雨が降ったらもう何もすることがない…なんてこともしばしば起こります。
    そんなとき一人旅なら、カフェさえあればのんびり読書タイムに切り替えることができますよね。
    私も奄美でホエールウォッチングをする予定だったのに、大雨&シケでツアーが中止に。それ自体は残念でしたが、急遽予定がなくなったのでふらっと市街地に行ってみたら、素敵なカフェをたくさん発見できて、これはこれで楽しい!となりました。

    カフェでいただいたスイーツ↓

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    不測の事態に備え、「カフェが充実している島を選ぶ」というのも良い選択だと思います◎

    第1位 豊島(香川県)

    <チェックシート>
    1.パリピは来ない:〇
    2.ひとりでも楽しめる観光地がある:◎
    3.ひとりでも入りやすいご飯屋さんがある:◎
    4.ひとりでゆったり時間を過ごせるカフェがある:◎
    5.静かに過ごせる:◎
    6.カップルや家族連れに気後れしない:〇

    50島以上の離島を訪れたという話をすると、大抵「どの島が一番良かった?」と聞かれます。

    どの島も唯一無二の魅力を持っているので「No.1を決めるのはまじで無理」と前置きした上ではありますが、私が名前を挙げるのはこの豊島です。

    豊島は香川県にある、瀬戸内海に浮かぶ小さな島です。

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    私は瀬戸内海の島が本当に大好きで、他にも直島など大好きな島がたくさんありますが、豊島はもう格別に好き。大好き。
    これまでひとりで4回くらい行ったのですが、何回行っても飽きません。

    豊島を含め、瀬戸内海の島々では近年「アート」での街おこしに力を入れていて、豊島にも屋内外問わず、様々なアート作品が展示されています。

    そんな豊島のシンボルとも言うべき人気観光スポットが「豊島美術館」です。ここは、美術館というものの概念が変わるような、本当に素敵な美術館です。

    アートってなんか難しそう、あんまり興味ないなーと思っている人にこそ行って欲しい場所です。

    行ったときに色々と驚いていただきたいので、あまり詳しくは書かないですが、豊島美術館は私にとっては究極の癒し空間で、いつもうたた寝をしてしまうほど、気持ちの良い場所です。季節や天候、時間帯によっても全然印象が変わるのも面白いポイント。

    そんな豊島美術館のすぐそばにある坂道からは、こんな絶景も楽しむことができます。

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    (こんな絶景、とか言いましたけど、実際は私が撮ったこの素人写真の何百倍も美しいですのよ…)

    自転車でこの長い長い下り坂をシャーーーッと駆け抜ければ、ゆずの「夏色」が脳内再生されること必至。最高に気持ち良い!!!

    さすが「アートの島」なので、アート作品の一部としても楽しめるようなおしゃれなレストランやカフェが充実している豊島。女性ひとりでも入りやすいスポットが多いのが、本当に助かります。また、小さな島なので自転車でまわれるのも手軽でよいです。

    島内のアートなカフェ↓

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    しかも、直島や小豆島ほど有名な島ではないので、そこまで人も多くなく、静かにゆったり楽しめる、一人旅に最適の島だと私は思います。

    人が創るアートと、自然が造る絶景がうまく調和していて、さらに田舎ならではの静かで穏やかな雰囲気も残る、豊島。
    あまり人には教えたくないけれど、でもどうしてもおすすめしたくなる、そんな島です。笑

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    ↑海辺のレストランでひとりピッツァ最高

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