80代夫婦が管理「キリシマツツジ」1000株色づく 過疎化を危ぶみ20年前から植樹 薩摩川内

見頃を迎えたキリシマツツジ=4日、霧島市溝辺町麓

 見頃を迎えたキリシマツツジ=4日、霧島市溝辺町麓

見頃を迎えているキリシマツツジ=5日、薩摩川内市永利町

 見頃を迎えているキリシマツツジ=5日、薩摩川内市永利町

 鹿児島県薩摩川内市永利町の「永利尾原ツツジ園」で、キリシマツツジ約1000株が赤く色づき、来訪者を癒やしている。
 井上仁さん(83)、律子さん(84)夫婦の自宅裏山にあり、2人が管理する。約20年前、集落の戸数が減る現状を危ぶみ、「人を呼び込む場所を作ろう」と2人で裏山の杉を切り、植え始めた。初めは自費で約180本を植樹し、徐々に増やした。
 年7回ほどは草払いが必要。約10年前からは、地元の永利コミュニティ協議会が管理を手伝っている。仁さんは「一人でも多く足を運んでもらい、ぜひ花を眺めてほしい」と呼びかける。園の入り口に設置しているのぼりが目印。約35台分の駐車場がある。途中の道が狭いため注意が必要。
■樹齢300年以上
 霧島市溝辺町麓の宮路洋明さん(71)宅で、キリシマツツジが見頃を迎えた。鮮やかな深紅の花が庭を彩っている。10日ごろまで楽しめそうだ。
 宮路さん宅には、樹齢300年以上とみられる2株があり、高さ約4メートルで市内最大とされる。例年より早い3月末から咲き始め、4日に満開となった。
 宮路さんは「きれいな花で心を癒やし、元気になってくれたら」と話している。「溝辺町物産館よこで~ろ」近くの住宅街。入り口には「さつまどり保存会会員募集」の看板がある。

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