【鹿児島県 2023年版】冬の絶景・風物詩10選 20頭以上の馬と参詣する壮大な祭事

 冷たく乾いた木枯らしが吹き、日本に冬がやってきました。自然の美しさと厳しさをひときわ感じる季節です。

 凍てつく寒さが生む景色や、澄んだ空気に映えるイルミネーション……日本各地の冬ならではの絶景・風物詩を集めました。

 暖かくして、今しか見られない冬景色に会いにいってみませんか? 今回は、鹿児島県が誇る冬の絶景・風物詩をピックアップ。日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。

◆鹿児島神宮の初午祭

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鹿児島神宮の初午祭。写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

「鹿児島神宮の初午祭」は、旧暦1月18日(現在はその日を過ぎた次の日曜日)に「鹿児島神宮」で行われる、五穀豊穣、家内安全、畜産奨励などを祈願するための祭事。

 約470年の歴史を誇り、五色の布や鈴で飾られた20頭以上の「鈴かけ馬」が約2,000人の踊り連を引き連れて、太鼓や三味線歌に合わせて踊りながら参詣するという壮大なもの。

 また鹿児島神宮は、神社の中で最も格が高いとされる「神宮」の称号を持つ数少ない神社の一つで、社殿は九州最大級の大きさを誇り、参拝時に見られる竜の彫刻や200以上の天井の植物絵の装飾もすばらしい。

開催日:2024年3月3日(日)※毎年旧暦1月18日を過ぎた次の日曜日

鹿児島神宮の初午祭(かごしまじんぐうのはつうまさい)

開催地 鹿児島県霧島市隼人町内2496-1(鹿児島神宮境内及びその周辺)
https://www.kagoshima-kankou.com/event/20052

◆鹿児島イルミナージュ

鹿児島イルミナージュ。鹿児島イルミナージュ。

 国内外で展開する光のテーマパーク「イルミナージュ」が南九州に初上陸。「鹿児島県立吉野公園」を舞台に、約100万球のLEDによるイルミネーションが繰り広げられる。

 初開催となる「鹿児島イルミナージュ」のテーマは、「吉野町の鹿児島市編入90周年記念」と「地域の魅力を再発見し、発信する」。鹿児島の伝統文化や名所、SDGsなどをモチーフに、11エリアでライトアップやプロジェクションマッピングを展開する。

 雄大な桜島や錦江湾を背景にしたイルミネーションが楽しめるほか、アトラクションやフォトスポットなども登場し、園内が華やかな光で包まれる。

開催期間:開催中~2024年2月14日(水)

鹿児島イルミナージュ(かごしまイルミナージュ)

開催地 鹿児島県鹿児島市吉野町7955
https://www.sdgs-products.com/illuminage

◆鰻温泉

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鰻温泉。写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

「鰻温泉」は、薩摩半島の南端部にある指宿市の温泉地。神秘的な火口湖「鰻池」の畔に位置し、温泉好きとして知られる西郷隆盛も逗留した湯治場だ。

 その歴史は長く、温泉として利用されるようになったのは江戸時代から。昔懐かしい町並みのあちらこちらから湯けむりが上がり、ぬくもりを感じる情景が広がる。

 鰻温泉には地元ガイドが案内する町歩きツアーがあり、天然温泉の地熱を使用したカマド「スメ」で蒸した熱々の地元野菜や卵を楽しめる。

鰻温泉(うなぎおんせん)

所在地 鹿児島県指宿市山川成川6517
https://www.kagoshima-kankou.com/guide/53667

◆藤川天神の臥龍梅

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藤川天神の臥龍梅。写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

 地域住民から「藤川天神」の愛称で親しまれる、薩摩川内市東郷町藤川にある「菅原神社」。

 境内にある梅園の梅の木は、道真公が手植えした一株が繁茂したとされるもので、現在は約300本にもなっている。このうち55株は伸びた幹が地に伏せる姿が竜に見えることから「臥龍梅」と呼ばれ、国の天然記念物に指定されている。

 例年2月中旬から3月上旬に薄いピンク色の花を咲かせ、見ごろの時期には境内が多くの観梅客で賑わう。

見ごろの時期:2月中旬~3月上旬

藤川天神の臥龍梅(ふじかわてんじんのがりゅうばい)

所在地 鹿児島県薩摩川内市東郷町藤川1267
https://satsumasendai.gr.jp/spotlist/1844/

◆魚野フライトエリアから望む雲海と朝日

魚野フライトエリアから望む雲海と朝日。魚野フライトエリアから望む雲海と朝日。

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 霧島山の麓に位置し、その名の通り美しく澄んだ湧き水が豊富な湧水町。この町にある、パラグライダーのテイクオフ場として整備された魚野フライトエリアは、視界が開けた場所にあるため、気象条件が合えば盆地ならではの壮大な雲海と、霧島連山から昇る朝日を見ることができる。

 厳しい寒さと眠気に打ち勝って、朝日に染まる雲海を見にいこう。

見ごろの時期:11月上旬~3月下旬

魚野フライトエリアから望む雲海と朝日(うおのフライトエリアからのぞむうんかいとあさひ)

所在地 鹿児島県姶良郡湧水町川西魚野
https://www.town.yusui.kagoshima.jp/site/kanko/

◆大根やぐらのクリスマスツリー

大根やぐらのクリスマスツリー。大根やぐらのクリスマスツリー。

  干し大根のやぐらの発祥は鹿児島といわれ、12月~1月頃まで収穫した大根を寒風にさらす巨大なやぐらが現れる。高さ7メートル、長さ50センチの巨大やぐらが高台に何棟も配され、1棟約1万本の大根が並ぶ風景は圧巻だ。

 大隅半島南部に位置する錦江町では、毎年干し大根のやぐらをクリスマスツリーに見立てたライトアップイベントを開催。大根やぐらが白いスクリーンとなって幻想的に彩られる。

ライトアップ期間:開催中~2024年1月14日(日)18:00~22:00

大根やぐらのクリスマスツリー(だいこんやぐらのクリスマスツリー)

所在地 鹿児島県肝属郡錦江町宿利原地区
https://www.town.kinko.lg.jp/

◆湯之平展望所

湯之平展望所。湯之平展望所。

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 湯之平展望所は桜島の北岳4合目、標高373メートルの場所にあり、一般の人が立ち入ることができる最高地点にある展望所。

  桜の花びらをデザインした屋根が印象的な展望所で、南岳の山肌を望む圧巻の景色と、眼下に広がる錦江湾など、360度のパノラマを楽しむことができる。

 また、ピンクからオレンジに染まりゆく鮮やかな夕日と、夕日色に染められていく桜島、そして鹿児島市街の夜景は、息を呑むほどの美しさ。日の入り前に訪れれば、ロマンティックなひとときを過ごせる。

湯之平展望所(ゆのひらてんぼうしょ)

所在地 鹿児島県鹿児島市桜島小池町1025
https://www.kagoshima-yokanavi.jp/spot/10025

◆出水市ツル観察センター

出水市ツル観察センター。出水市ツル観察センター。

 ラムサール条約湿地に登録された「出水ツルの越冬地」にある出水市ツル観察センターは、間近でツルを見ることができる人気の観光スポット。

  毎年10月中旬から12月頃にかけて、1万羽を超えるツルがシベリアから越冬のために渡来し、3月ごろまで滞留する。11月から3月にかけては、常時5種1万羽のツルを見ることができる。

 出水市ツル観察センターの展望所からは、ツルの優雅な舞やエサをついばむ姿が観察できる。

出水市ツル観察センター(いずみしツルかんさつセンター)

所在地 鹿児島県出水市荘2478番地4
https://www.izumi-navi.jp/spots/detail/1

◆徳之島のクジラ岬

徳之島のクジラ岬。徳之島のクジラ岬。

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  12月頃から3月頃にかけて奄美群島では、数千キロの旅をして暖かい日本の海まで力強く泳いでくるザトウクジラを、高確率で観察できる。

 なかでも奄美大島の少し南に位置する離島、徳之島町のクジラ岬は、陸からクジラが見られるスポットの1つ。体重15メートル、体重30トン程の大きなザトウクジラがジャンプする姿を眺められることも!

 ホエールサーチクルーズやホエールスイムなら、もっと至近距離で見ることができる。

徳之島のクジラ岬(とくのしまのクジラみさき)

所在地 鹿児島県大島郡徳之島町諸田字子コン1410番地1(ふわりcafé くじら岬)
https://www.yuijima.com/2020/09/24/2238-ふわりcafe-くじら岬/

◆霧島神宮 天孫降臨霧島九面太鼓元旦奉納

霧島神宮 天孫降臨霧島九面太鼓元旦奉納。霧島神宮 天孫降臨霧島九面太鼓元旦奉納。

 霧島屈指のパワースポットである霧島神宮は、天孫降臨の神ニニギノミコトを祀った神社。数ある祭事の中でも、元旦の午前0時と2時に社務所前で奉納される九面太鼓は、県内外から注目を集めている。

  9つの神々の面をつけて、天孫降臨神話を再現する祭儀の幻想的な雰囲気の中で、「天にも届け」と打ち鳴らされる勇壮な太鼓は圧巻だ。

 元旦の御来光登山が人気の高千穂峰や、山頂から望む霧島の山々の絶景もおすすめ。

霧島神宮 天孫降臨霧島九面太鼓元旦奉納(きりしまじんぐう てんそんこうりんきりしまくめんだいこがんたんほうのう)

所在地 鹿児島県霧島市霧島田口2608-5
https://kirishimajingu.or.jp/

※記載されている「見ごろ」は例年のものです。気候等により変動する場合がございます。
※施設の休業、イベントの中止・延期の可能性がございます。事前にご確認ください。

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