お酒の賞味期限はどのくらい?種類ごとにわかりやすく解説!

かなり以前に高級なお酒をもらったけど、その存在を忘れていた。それを思い出して賞味期限がどのくらいか気になっている、という人も多いのではないでしょうか。いろんな種類があるお酒ごとに、いつまで飲めるのかをわかりやすく解説。あわせて飲めなくなった古いお酒の活用法も紹介します。

お酒の賞味期限はどのくらいあるの?

ワインボトルを手に取ってラベルを見ている女性

賞味期限を設定してるお酒・してないお酒

どんな飲料にも賞味期限が設定されていて、もちろんお酒にもあります。ただ賞味期限が明確に表示されているのは、お酒のなかでもビールと酎ハイだけ。それ以外の種類では特に期限の表示はありません。
この記事では、期限の表示がないお酒であるワインと日本酒・ウィスキー・ブランデー・焼酎の賞味期限について解説します。

【種類別】表示がないお酒の賞味期限の目安

ワイン

木製ケースに入っている未開封の赤ワインボトル

ワインは瓶に詰めたあとも熟成が続くとされることから、賞味期限の表示はありません。瓶詰めから10年以上もたって飲みごろになる、ヴィンテージと呼ばれるワインがあるものの、これは一部の高級品だけの話。
一般的なワインは、年数がたつほど酸っぱくなりやすいといわれ、おもな酒造メーカーでは白で2年、赤で3年以内の消費を推奨しています。開封したあとは酸化が進み味が落ちるため、できるだけ早く飲むほうが無難です。

日本酒

木枡のなかのグラスに注がれる日本酒

日本酒も期限の表示がありませんが、国税庁の「清酒の製法品質表示基準」によって、製造年月を記載するよう義務付けられています。加熱処理を施している一般的な普通酒は、製造年月から1年くらいが賞味期限の目安。
それ以外の特定名称酒の場合は、精米歩合や醸造法、お酒の種類によって、酒造メーカーごとに飲みごろはいつまでと、明記している場合が多いようです。開封後はどのメーカーも、できるだけ早く飲むようにすすめています。

ウイスキー・ブランデー

ウイスキーが入っているロックグラスとボトル

穀物を原料としたウイスキーや、ぶどうをはじめとする果物が原料のブランデーは蒸留酒であるため、賞味期限の表示はありません。蒸留することで異物の混入がほとんどなく、アルコール度数も高いので、細菌が繁殖しにくいことが一番の理由。
以上のことから開封後のブランデーも、半年から1年くらいは品質の劣化がないとされます。ウイスキーはできるだけ早くというメーカーもありますが、ブランデーと同じく短期間での劣化は考えにくいお酒です。

焼酎

焼酎が入っているロックグラスと冷や奴

穀物をおもな原料とする焼酎も蒸留酒なので、賞味期限の表示がなく、未開封の瓶入りならかなりの間、劣化しません。ただし日光が当たらない冷暗所での保存が条件で、紙パックなら1年半くらいが限度です。
オーク樽の香りと色をまとったウイスキーと違い、タンク熟成の焼酎は原料のほのかな味わいやフルーティーな香りが、開封後にアルコールの揮発とともに失われることも。そのためメーカーは早めに飲むことをすすめています。

捨てるのは勿体ない!古いお酒の活用法

古いお酒は「料理酒」として利用できる

フライパンで木べらを使って炒めているソーセージと野菜

賞味期限を過ぎたビールや製造後1年を超えた日本酒など、飲むのがためらわれる古いお酒は、捨てずに料理酒として活用しましょう。ビールを揚げ物の衣に使えばサクッと仕上がり、日本酒には味の染みこみをよくする効果が。
お肉や魚のくさみ消しには白ワイン、煮込みには赤ワインが適しています。ブランデーとウイスキーは、お肉や魚のフランベに利用。焼酎も豚の角煮などに使用すると、お肉がやわらかくなるそうです。

賞味期限切れのビールは「掃除」に活用

ガスコンロをスポンジたわしで掃除している女性の手

アルコールや炭酸には油汚れを溶かして浮かし、拭き取りやすくする効果があります。そのため古くなったビールは、キッチンのコンロまわりの掃除にピッタリ!炭酸が抜けたと感じるビールでも少しは残っていて、アルコール分もあるため、ぜひ油の汚れ取りに使ってみてください。

ビールの賞味期限

ビールを注いでいる様子

お店で売られている食品には「おいしく食べられる期間の目安」を示す賞味期限か、もしくは「安全に食べることができる期間」を示す消費期限のどちらかが記載されています。一般的に保存の効かない食品には消費期限、長期保存が可能な食品には賞味期限が記載されることが多いようです。 ビールは原料である麦芽が発酵してできるもの。できたてにはできたての、発酵がすすんで熟成されたものには熟成されたものの風味があり、なかには年代物のビールもあるんですよ。

賞味期限は製造から9ヶ月

国内のビールは新鮮、爽快、のどごしの良さが身上。ビールはできたてがもっともおいしく、日がたつごとにその風味が失われていきます。そのため、国内メーカーのビールは賞味期限を9ヶ月で統一しているんです。 缶ビールは缶の底に、瓶ビールなら側面に貼られているラベルに、賞味期限が表記されています。

賞味期限切れのビールは飲める?

ビールを注いでいる様子

ビールは栓を開けない限り、腐敗することはありません。そのため、賞味期限が過ぎたものを飲んでも、即座に体に害を及ぼすことはないでしょう。ただし、無害であることと、飲んでおいしいということは、別の話です。

賞味期限切れビールの変化

きちんと保存していても、ビールは日数の経過とともに、どんどんその風味が落ちてきます。缶ビールよりも瓶ビールのほうが変化が早いようです。一般的に、賞味期限が過ぎたビールは酸味を強く感じたり、泡立ちが悪かったりと、おいしく飲めないことがあるようです。

いつまでなら大丈夫か

どれくらいの期間おいしく飲めるかといえば、もちろん賞味期限内がベスト。そこからはどんどん風味が落ちてくるので、なるべく早く飲み切りたいですね。 目安としては、缶ビールなら半年、瓶ビールなら3ヶ月以内。これを過ぎると味わいが損なうだけでなく、場合によっては腹痛の原因にもなりかねません。ビールはやはり、賞味期限内に飲むのが一番ですね。

ビールの最適な保存方法

冷蔵庫に手を伸ばしている女性

保存場所のポイント

ビールにとって最大の敵は日光と熱。しかるべき方法で保存するには、そのふたつを避けた場所で保管するのがおすすめです。直射日光の当たるベランダや、熱のこもりやすい車のトランクに入れっぱなしは避けましょう。ビールそのものの変質はもちろん、瓶が割れたり、缶が割けたりという可能性もあるため危険です。 また、灯油や洗剤などにおいの強いものの近くも避けたほうが無難です。においが移る可能性があるためです。漬物や塩、醤油の近くも、塩分で缶が腐食することがあるので要注意。

冷蔵庫に入れるときに注意したいこと

一般的なビールの保管場所は冷蔵庫ですね。ただし、低温で遮光性の高い冷蔵庫内に保管していても、安心してはいけません。 冷蔵庫に長く入れっぱなしにしておくと、ビールが部分的に凍ることがあります。これはビールの成分が部分的に凍結してしまうため。飲んでも害はありませんが、風味は格段に落ち、おいしく飲むことができません。 ビールは紙に包むか箱に入れ、気温が10~13℃に保たれる冷暗所で、静かに保管するのがおすすめです。

飲み切れなかったビールの活用方法

考えている女性

飲んでもおいしくない賞味期限切れのビールは、思い切って別のことに利用しましょう。実は、ビールにはさまざまな活用方法があるのです。

キッチンまわりの掃除

ビールに含まれるアルコールや炭酸には、油汚れを溶かして拭き取りやすくする効果があります。炭酸が抜けてしまったものでも試す価値はあるので、飲めなくなってしまったビールを使ってみてください。

観葉植物にあげる

観葉植物に、肥料の代わりとしてあげるのもひとつの手です。ビールに含まれる糖分は、植物の栄養となるんですよ。この使い方は炭酸の有無が関係ないので、気の抜けたビールで試してみてください。また、葉っぱの汚れ落としにも使えます。

料理に使う

そのまま飲むことの多いビールですが、実はさまざまな料理に活用できるんです。揚げ物の衣に使えばサクッと仕上がったり、肉料理に使えばお肉をやわらかくしてくれます。 ただし、やはり賞味期限が切れているという前提なので、加熱工程のある料理に使うのがベター。また、2〜3年など大幅に賞味期限が切れているものに関しては、そもそも料理に使わないようにしたいですね。

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