イセエビ×辺塚だいだい…肝付町の特産がタッグを組んだら濃厚でさっぱりした「冷麺」できた 商品化目指し研究続く

辺塚だいだいとイセエビを使った試作品の冷麺=肝付町新富

 辺塚だいだいとイセエビを使った試作品の冷麺=肝付町新富

試作品開発に携わった杉水流直子さん(右端)と肝付町商工会女性部=肝付町新富

 試作品開発に携わった杉水流直子さん(右端)と肝付町商工会女性部=肝付町新富

 肝付町商工会女性部は、同町の特産品、辺塚だいだいとイセエビを使った新商品開発に取り組んでいる。6日は、冷麺に仕立てた試作品のお披露目会が同町の商工会会議室であり、関係者が舌鼓を打った。
 辺塚だいだいは同町と南大隅町にある辺塚地区に自生する地域固有の香酸かんきつ。イセエビは県内有数の漁獲量を誇る。
 「手軽に特産品を食べてもらいたい」と企画し、全国商工会連合会の補助金事業に採択された。辺塚だいだいの商品化に携わってきた鹿児島市の1級フードコーディネーター、杉水流直子さん(44)が協力し、7月から開発に着手した。
 当初は辺塚だいだいを丸ごと使う鍋を模索したが、「熱すると苦みが出る」との意見が多く、冷麺に行き着いた。イセエビのだしが濃厚になるよう冷凍してから煮るなど試行錯誤し、9月末に試作品が完成した。
 お披露目会には肝付町商工会や同町の関係者ら20人が出席。同町岸良で生産される辺塚だいだいの辛み調味料「ででこしょう」を薬味にして味わい、意見交換して感想を共有した。
 横山伸一商工会長(56)は「だしが利いていてさっぱり。麺にもこだわって商品化してほしい」。女性部の下西千代子部長(67)は「価格設定など課題はあるが、多くの飲食店で提供してもらえるよう研究を重ねたい」と話した。

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