ダイナミックな滝と花こう岩の一枚岩が堪能できるつり橋からの眺望=千尋の滝遊歩道
巨大な花こう岩の一枚岩と壮大なV字谷で有名な鹿児島県の屋久島南部の観光スポット「千尋(せんぴろ)の滝」に、新しく遊歩道が整備された。終点のつり橋から見上げる眺めは、これまでにないダイナミックさを感じることができる。6月下旬に一般開放する。
千尋の滝は、標高300メートルに位置し落差は60メートル。昔は、人が両手を広げた長さを“一尋(ひとひろ)”と呼び、滝の左側にある一枚岩の大きさが千人分あるということから「千尋の滝」と名付けられた。
今までは、滝から約400メートル離れた標高228メートルの位置に展望所があり、遠望しか楽しめなかった。
遊歩道は、展望所脇からほぼ階段で下る延長約300メートル。展望所との高低差が61メートルある終点のつり橋(標高167メートル)は、滝つぼから約200メートルの距離にある。元々農業用水取水口の管理歩道だったが、屋久島町役場が手すりなど付けて改修した。整備費は1000万円。
今年屋久島は、世界自然遺産登録30周年を迎える。町観光まちづくり課の浜崎寿仁係長(41)は「屋久島の新しいビュースポットができた。階段の段差は大きいが、体力に自信のある方はぜひ絶景を堪能してほしい」と話している。
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