売りは柔らか物腰と上腕二頭筋 元JR運転士、父の介護機に栄養医学指導士へ 高齢者の食事分析、「楽しい」と好評 霧島

健康に長生きするため必要な食事について施設利用者に話すボディービルダーの岩下翔悟さん=霧島市溝辺町麓

 健康に長生きするため必要な食事について施設利用者に話すボディービルダーの岩下翔悟さん=霧島市溝辺町麓

 「朝ご飯これだけですか? よく思い出して」「高血圧も病気ですよ。食事を改善しましょう」。柔らかな物腰と大きな上腕二頭筋。鹿児島県霧島市溝辺のデイサービス「リハプライド鹿児島空港」では、現役ボディービルダーが週に1回、食事指導をしている。利用者も熱心に質問し「意識が変わる」と好評だ。
 リハプライドは、トレーニングマシンを使い運動できるリハビリ特化型の施設。「運動と食事の両面から健康を」と4月から食事指導を始めた。
 全国大会出場経歴を持つボディービルダーで、臨床栄養医学指導士の岩下翔悟さん(24)が講師を務める。指導は30分。前日の食事を「米・パン・麺類」「根菜類」「魚・肉」など食品群ごとに書き出させ、バランスのよい食事を目指す。
 利用者は「意外と種類を食べていない」などと反応し、「週に1度は揚げ物を食べてもいい?」「元気なのにこれ以上改善が必要なの?」と気軽に質問。国分から通う中馬信子さん(90)は「食事の栄養をチェックできて楽しい」と笑顔を見せた。
 岩下さんは元JRの運転士。父親の介護をきっかけに健康と食の大切さに気付き、2017年、ボディービルと食事指導の勉強を始めた。「正しい知識を伝え、会う人みんなを健康にしたい」と話している。

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