大雨被害の曽木発電所遺構 5年がかりの復元作業が本格化 鹿児島・伊佐市

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鹿児島県伊佐市にある曽木発電所遺構は、鶴田ダムの渇水期にれんが造りの建物が姿を現すことで知られていますが、2021年の大雨で建物の一部が倒壊してしまいました。
この遺構を復元する工事の現場にカメラが入りました。
伊佐市の曽木発電所遺構です。2021年7月の豪雨でアーチ構造の2つの壁が倒れました。
霧島支局 徳永健一 記者
「あちらにあった壁が手前に崩れて、バラバラに砕けています。れんがのかたまりは大きいもので数トンあるということです」
以前の曽木発電所遺構と映像で比較しますと、堂々としたかつての姿との違いは一目瞭然です。
この歴史的建造物の価値を維持するため、復元工事は慎重に進められています。
工事が終わるまでには5年ほどかかる想定ですが、1年目の2022年は、崩落した壁の位置を正確に記録しながられんがを集める作業が今週から本格化しています。
鶴田ダム管理所 廣松洋一 所長
「ダム湖なので工事をする期間が限られている。6、7、8月の3カ月しかないので、このなかでいかに引き上げるか。2022年は部材を引き上げるところまで、しっかりやりたい」
発電所遺構は9月には再び、ダム湖に水没します。
それまでに、倒壊したレンガの塊を集め、その後は3Dスキャンして元の壁に戻すための準備作業を整えて、2023年春、遺構がダム湖から姿を現した時点で現地の復元工事に再度取りかかる方針だということです。

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