屋久島「みらいの福祉施設」に5億円助成 日本財団 高齢者、障がい者、子育て世帯…多様な人集う「健康づくり拠点」へ

観音会の杉下智彦理事長

 観音会の杉下智彦理事長

【完成予想図】「屋久島おじゃんせウェルネスセンター」

 【完成予想図】「屋久島おじゃんせウェルネスセンター」

 鹿児島県屋久島町の医療法人観音会が応募した「屋久島おじゃんせウェルネスセンター」の設計デザイン案が14日、日本財団(東京)の公募型助成プログラム「みらいの福祉施設建築プロジェクト」に選ばれた。福祉、介護、医療が十分でない屋久島南部での事業計画が評価された。事業を実施する観音会に、財団から5億円が助成される。
 同プロジェクトは地域福祉や街づくりの核となるような福祉施設の建築デザインに助成する。本年度は292事業の申請があり、3事業が選ばれた。
 観音会が計画するセンターは、通所リハビリや障がい者就労レストラン、歯科診療所に加え、観光や子育て、移住者支援のコーディネーションセンターなどを配置。高齢者、障がい者、子育て世帯といった多様な人々が安心して健康に過ごせる屋久島の活動拠点施設を目指している。
 設計デザインは、大地に埋められた日時計や羅針盤をイメージした「環(わ)の建築」と「大地とつながる建築」がコンセプト。屋久島産材を使った木造で、930平方メートル規模を想定している。
 観音会の杉下智彦理事長(57)は「最後まで安心して暮らせる屋久島を目指して、地域の皆さんとともに、健康づくりの拠点を整備していきたい」と話した。
 観音会は、町の尾之間支所庁舎跡地利活用事業の公募型プロポーザルで優先交渉事業者に選ばれている。正式に決定すれば、センターは同跡地に建設される。

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