屋久島を歩き、味わい、パワーに満たされる旅。多彩なアクティビティとおもてなしを

日本を楽しむ新感覚リゾート　第11回（全22回）　海外よりもドラマティックな絶景が待つホテルや今まで見たことのない、日本ならではの美しさを教えてくれる宿──。海へ山へ、この夏、大人の心を躍らせる、新しい日本の旅をご紹介いたします。前回の記事はこちら＞＞

サンカラ ホテル＆スパ 屋久島（鹿児島・屋久島）

深い緑に囲まれて山の斜面に建つ「サンカラ ホテル＆スパ 屋久島」。客室は本館とヴィラを合わせて29室。2つのレストランとプール、サウナはすべてオーシャンビュー。

大自然をアクティブに体感する

美しい風景を眺めるだけでなく、その中に入り込んで全身で感じてみる──多彩な自然に恵まれた日本の魅力をもっと深く楽しめるはずです。

世界自然遺産と共生する極上のホスピタリティ

屋久島は周囲約132キロの日本で5番目に大きい島。樹齢数千年の屋久杉の巨樹林など、世界的にも貴重な森林植生を有することなどが評価され、1993年、島の約2割にあたる地域が白神山地とともに日本初の世界自然遺産に登録されました。

そんな屋久島の大自然との共生を謳う「サンカラホテル＆スパ 屋久島」は、ゲスト用のアクティビティが多彩。気軽なトレッキングから本格的な登山まで、専属ガイドに案内してもらえるので安心です。ガイドの一人、川田圭人さんは、「島全体が多種多様な動植物の宝庫。五感を解放して楽しんでください」と話します。

山や海で気持ちよく汗をかいた後はホテルへ戻ってリフレッシュ。特筆すべきは、帰館時間に合わせてバスタブに湯を張ってくれる細やかな心配りです。プールサイドでマジックアワーを楽しんだら、島の恵みたっぷりの極上ディナーへと向かいましょう。

天気がよい日には、プールサイドで海風を感じながら朝食をとるのもおすすめ。

木の温もりと開放感のある間取りが心地よい「サンカラヴィラスイート」（104平方メートル）。客室は現在、順次改装が進んでいる。

屋久島を歩き、味わい、パワーに満たされる旅

600種類以上もの苔が自生する屋久島。白谷雲水峡の「苔むす森」は映画『もののけ姫』の舞台になったことでも知られる。雨上がりに水を湛えた苔はため息が出るほど美しい。「木も岩も苔に覆われた太古から続く森。圧倒的な緑に心が揺さぶられる」（推薦者・笹岡隆甫さん〈華道「未生流笹岡」家元〉）。

左・世界自然遺産に登録されている西部林道近くに現れたヤクシカ。右・日本の滝百選の一つで、落差88メートルの大川（おおこ）の滝。滝つぼのすぐ近くでマイナスイオンたっぷりの水しぶきを浴びるのは爽快。

サウナ用の帽子とポンチョも完備。

2022年プールサイドに誕生したサウナ。「プールという巨大な水風呂と、仲間と語り合いながら水平線を眺めてととのう時間は最高」（推薦者・中村拓志さん〈中村拓志＆NAP建築設計事務所代表〉）。

オイルトリートメント中心のスパは、杉の葉を焚く清めの儀式から始まる。

「オーカス」はモダンな空間でフレンチのフルコースが堪能できるレストラン。「コンセプトは屋久島の大地と海を感じていただける料理」と話す林謙児シェフが作るメニューは繊細で独創的です。

通常は刺し身で食す“首折れサバ”を、冷凍熟成させてからフランボワーズビネガーで軽く締め、皮目をあぶり、カリフラワーのソテーやムースと合わせるなど、島の食材を独自のスタイルで絶品に仕上げて提供。熱心なリピーターが多いのも納得です。

本館2階にある「オーカス」のオープンキッチン。左から2番目が林シェフ。

左・“森の妖精”が可愛いデザートは手前のたんかんやアイスクリームを奥のシュークリームにのせて手でいただく。中・炭火で焼いた伊勢海老にたけのこの天ぷらなどを合わせたひと皿。食材はすべて地元産。右・前菜の主役は、釣り上げてすぐ首を折って血抜きをして締め、鮮度を保つ“首折れサバ”。屋久島名物の一つ。

プールサイドのファイヤーピット。炎を囲むと、不思議とおしゃべりが弾む。

Information

sankara hotel&spa 屋久島

鹿児島県熊毛郡屋久島町麦生萩野上553

TEL
0800-800-6007（予約専用）