帰ってきた「ふるさと屋台村」オープン1カ月 手応えは 「売り上げは予想の3割減、コロナ痛手」 運営「店の雰囲気・味は客に満足してもらっている」

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7月22日、オープンした屋台村=鹿児島市中央町

 鹿児島市の鹿児島中央ターミナルビル地下1階の「かごっまふるさと屋台村(バスチカ)」は、7月22日のオープンから間もなく1カ月を迎える。運営するNPO法人「新鹿児島グルメ都市企画」の伊牟田均理事長(74)に手応えや今後の展望を聞いた。
 -1カ月の状況は。
 「新型コロナウイルスの感染対策で座席数を減らして営業している。感染者の増加も影響して、売り上げは予想の約30%減で推移する。しかし、感染状況を考慮すれば、各店舗は健闘しているといえる。状況が落ち着くのに期待したい」
 -特徴やこだわりは出せているか。
 「北薩摩、南薩摩・離島、大隅の3エリアに18店が出店している。南北600キロをカバーし、それぞれの地域の料理や食材に出合える場所となった。訪れた人には、店の雰囲気や料理の味に満足してもらっている。若手起業家育成や中心市街地の活性化など、人気が高かった旧屋台村の理念は継承できている」
 -課題はあるか。
 「バスターミナル地下にあることや、ランチ営業をまだ知らない人も多い。告知が足りないと感じるので、もっとPRしていきたい。屋台村は焼酎のイメージが強いと思う。若者や女性向けにクラフトビールやワインなどもあるので、さまざまな客層に来て楽しんでほしい」
 -今後の目標、展望は。
 「出店する店の一部でなく、全店舗が客でにぎわうのが目標。『ワンフォーオール、オールフォーワン』を掲げ、差がつかないよう全体で研修を行う。県内外の客が屋台村を通じて県内各地域に関心を持ち、実際にその地を訪れることで活性化につながればいい。同じ鹿児島中央駅前のアミュプラザ鹿児島やLi-Ka(ライカ)1920などとともに、文化や飲食の発信を通じてにぎわいを復活させる」
 ■いむた・ひとし 1948年、鹿児島市出身。鹿児島大学卒。野村証券国際金融部長、城山観光社長、県観光プロデューサーなどを経て、2022年4月から現職。

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