最高132万円 伝統工芸「薩摩錫器」の寅、出荷ピーク

2021/12/15 07:39

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出荷のピークを迎えた来年のえと・寅の錫器=14日、霧島市国分中央4丁目の岩切美巧堂

 鹿児島県指定の伝統的工芸品「薩摩錫器」を製造販売する岩切美巧堂(霧島市国分)で、来年の干支(えと)にちなんだ寅(とら)の置物作りが最盛期を迎えている。10人の職人が手作業で躍動感のある作品に仕上げている。
 溶かしたスズを鋳型で固めた後、やすりで削り、漆を塗って磨き上げることで、トラのしま模様や牙をむいた力強い表情を浮かび上がらせる。縁起物として引き合いが多く、12月下旬にかけて全国に出荷する。
 大小7種、計約600個用意し、価格は1万450円~132万円。県内では山形屋のほか、ホテルや鹿児島空港の売店などで購入できる。インターネット販売もしている。
 岩切洋一専務(48)は「勇ましいトラを飾ってコロナを吹き飛ばし、新年をすがすがしい気持ちで迎えてほしい」と話した。

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