水分の影響? 生葉の収穫量は全国トップの鹿児島 「荒茶生産量」は2位のまま 2022年産

【資料写真】茶摘みが進む茶畑=2022年4月、日置市

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【関連グラフ】2018年からの鹿児島と静岡の荒茶生産量が一目で分かる

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 農林水産省が17日に公表した2022年産荒茶の主産地生産量によると、鹿児島は前年比1%増の2万6700トンで、4%減らした静岡(2万8600トン)に続く全国2位を維持した。主産地実績から推計した全国生産量は1%減の6万9900トンだった。
 22年の県産茶は3月に収穫が始まった。1番茶は低温や風による被害がほとんどなく、南薩地区を中心に上質な荒茶の製造が続いた。ただ、2番茶以降は相場が軟調に転じたことに加え、燃油高で製造コストがかさみ、生産を抑える動きもみられた。
 荒茶加工前の生葉収穫量は、鹿児島が13万400トン(2%増)で、2年ぶりに静岡(12万9200トン)を超えて全国トップに立った。県産茶は茶樹を被覆して質を高めるために生葉の水分が蒸散しにくく、荒茶の生産順位と異なる結果となったとみられる。
 鹿児島の摘採面積はほぼ前年並みの7900ヘクタール。10アール当たりの生葉収量は1650キロと前年から3%増え、主産地平均の1190キロを大きく上回った。
 荒茶生産量1位の静岡は高齢化などの影響を受け、19年産以降は3万トン割れが続く。鹿児島との差は22年産で1900トンとなり、前年から1300トン縮まった。3位は三重の5250トン。

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