課題の人手不足 経営者の思いは 南さつま市・エルム「海外人材も視野に」鹿児島県

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 大きな課題となっている人手不足。さまざまな業界の経営者たちが人材の確保に頭を悩ませています 【エルム 宮原隆和社長】「東京にも福岡にも会社がある。みんな(人材が)ほしいんですけど、どこの会社も採用できない。東京の会社も募集を出すとすぐに3~5倍来ていたが、今はほとんどない状態です」  南さつま市の電子機器メーカー「エルム」の宮原隆和社長は人手不足の理由のひとつに少子化を挙げますが、こんな考えも持っています。  「魅力がある仕事がないから残りたくても残れないというのが、皆さんの思いなんじゃないですかね。いろんな思いや技術を持っている。それを生かせる場があまりないってことは」言えると思います」  こうした現状を打開するため、来週にはバングラデシュにおもむき、現地の技術者向けの採用活動に乗り出すことにしています。  「次のステップは彼らが自分の国に帰って、エルム・バングラディッシュやエルム・インドネシアをつくり、それでチームで仕事をしていくような。そういう流れのほうがいいんじゃないか」  こう話す宮原さんは県外の大学を出ながら大好きな鹿児島で事業を起こしたいと帰郷したほど、ふるさとへの思いは強いものがあります。 「うちの集落にエルムがあってありがたいねと、自慢してもらえる会社にならんとダメだと」  宮原さんは1日、鹿児島市の錦江湾高校でモノづくりの面白さやチャレンジすることの大切さを語り、新1年生のおよそ190人が耳を傾けました。 「鹿児島も足元には宝がたくさんあるんですよ。それを気付いてほしい」  そして、こんな話もー。  「結果は何が生み出すか。能力じゃない。能力かける『やる気』。やる気がゼロだったら能力がいくらあっても勝てない」  南さつまから世界に向けて、アイデアにあふれる製品を送り出している宮原さんの思い。高校生になったばかりの若者にはどのように響いたのでしょうか。 【参加した生徒】「素晴らしいなと。誇らしいと思いました」

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