ゴールド免許剥奪!? 違反なしでも“ブルー免許に格下げ”されるケースとは 「ゴールド維持」は意外と難しい?

くるまのニュースライター 田中太郎

無事故・無違反の証である「ゴールド免許」は取得できるとうれしいものですが、ブルー免許に格下げになってしまう場合があるといいます。

「ブルー免許に降格!?」 格下げされてしまうケースとは

 運転免許証は3種類の色で区分されており、なかでも無事故・無違反の証であるゴールド免許を目指したい、取得した人は維持したいと思っている人もいるかもしれません。
 しかし、うっかりブルーに格下げになってしまう場合があるといいます。それはどういったケースなのでしょうか。

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ゴールド免許がブルーに格下げ!? どういったケースがあるのか(画像はイメージ)

 まず、運転免許証は、グリーンからスタートします。

 グリーン免許の有効期間は3年間で、3年経過した後に更新するとブルー免許となります。

 ブルー免許にはいくつかの区分があり、有効期間も3年・5年のいずれかとなります。

 グリーン免許の人が初めて更新をした場合は、「初回更新者」として有効期間が3年のブルー免許です。

 このほか、免許証が青色に該当する区分には、「一般運転者」「違反運転者」があります。

 一般運転者は、免許取得から継続して5年間が経過し、違反点3点以下の軽微な違反が1回のみの人が対象で、有効期間は5年です。

 違反運転者は、違反が複数回あるか、またはけがのある事故を起こしてしまった人が対象となり、有効期間は3年です。

 そして、継続して免許を受けている期間が5年以上、かつ違反やけがのある事故を起こしていない人はゴールド色の区分となり、これは「ゴールド免許」とも呼ばれており、無事故・無違反の優良運転者の証となります。

 ゴールド免許を持っていると、免許証更新の際に講習時間の短縮や、講習手数料も安くなったり、自動車保険(任意保険)の保険料が安くなったりするなど、さまざまなメリットがあり、取得できるとうれしいものです。

 一方で、ゴールド免許を取得できてもブルーに格下げになってしまう場合もあるため注意が必要です。

 格下げになってしまうケースに、まずゴールド免許は「無事故・無違反」であることが条件であるため、交通違反をしてしまうことでブルー免許となります。

 なお、免許証の色にかかわらず、違反やケガのある事故は、誕生日の40日前から遡って5年間の件数がカウントされます。

 このため、更新年の誕生日の10日前に交通違反を起こしてしまっても、対象となる5年間に違反などがなければゴールドで更新することになります。

 ただし、その次の期間にカウントされますので、次回の更新ではブルー免許となってしまいます。

 またゴールド免許の要件には「免許を受けている期間が継続して5年以上」のため、免許停止処分や免許取消処分を受けた場合には、この要件を満たすことができません。

 もっとも、処分を受けるということは何らかの交通違反などがあると考えられるので、無違反の要件も満たさないことになります。

 さらに、違反や事故を起こしていていなくても、ブルー免許に格下げになってしまうケースも。

 免許証の更新期間中に更新手続きをおこなわなかった場合、免許証自体が失効となります。

 ただし一定の期間内であれば、講習を受けるなどの手続きをおこなうことで、学科試験や技能試験が免除され、再交付してもらうことができます。

 しかし、それまでに免許を受けていた期間が5年以上あっても、失効してしまうと「継続」しているとは言えないため、ブルーに格下げとなってしまいます。

 千葉県警察の「有効期限が過ぎてしまった場合の手続き」のページでは、「やむをえない理由で有効期限が経過して6か月以内の方」の該当する人については、免許を受けていた期間が継続しているものとみなされると記載されています。

 続けて、「この場合、過去5年以上継続して免許を受けており、かつ、この間、無事故・無違反であれば、ゴールド免許が交付されます」とも記載されており、やむを得ない場合の失効で、かつゴールド免許に該当する条件がみなされる場合のみ継続で交付されます。

 もちろん、この場合でも更新前5年間に無事故・無違反であったことが前提です。

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 このように、ゴールド免許を取得しても維持し続けるのは意外と難しいといえるかもしれません。

 特に免許証は「うっかり」失効しないためにも、免許更新は忘れずにおこなうようにしましょう。

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