モデル・エリーローズが往復10時間の登山…自分と向き合った屋久島への旅

美しすぎる写真は必見!

エリー ローズ

モデル・エリーローズが往復10時間の登山…自分と向き合った屋久島への旅エリーさんが初めて訪れた屋久島。黒味岳登山にて。写真/著者提供

エリー ローズさんは、日本人の父(写真家)とイギリス人の母(スタイリスト)のあいだに生まれ、モデルやDJとして幅広く活躍しています。ファッショナブルだけど肩に力が入っていない生活が人気で、Instagramのフォロワーは現在48.5万人(2022年11月時点)。国内外に友だちが多く、多様な視点でのSNS投稿が支持されています。

今回はエリーローズさんがずっと訪れてみたかったという屋久島への旅。往復10時間かけた登山で感じた屋久島の大自然の魅力とは?

エリーローズさんの今までの連載を読む

初めての屋久島旅

皆さん、こんにちは。

この秋は何かと忙しい日々を過ごしていましたが、ようやく夢をひとつ叶えることができました。ずっと昔から訪れたかった屋久島へ行くことができたのです。

アーティストやミュージシャンの友達から「とてつもないパワーのある唯一無二な場所だよ〜」と言われていた屋久島。実際に目にして体感したくて。今まで国内、国外とさまざまな離島には行ったことがあるけど、屋久島は別格でした。

初めての地に降り立ち、大自然と対面した私は、初日にちょっと目眩が……。島のパワーが強すぎて、敏感な人は体調を崩すこともあるみたいです! ホテルの周りを散歩しながら深呼吸していくうちに、島と少しずつシンクロし、解けていく感覚は今でも鮮明に覚えています。

太鼓岩にて。写真/著者提供

今回私は、太鼓岩を目指す白谷雲水峡、花之江河を通過する黒味岳登山にチャレンジ。普段ランニングをしているから体力には自信があるけれど、登山は数回しか経験したことがなく、ほぼ初心者。個人でガイドをしているBIG TRIPの中路健二郎さんに案内していただいて、彼のお陰で夢のような屋久島めぐりを体験することができました。

ガイドの中路健二郎さんとエリーさん。写真/著者提供

白谷雲水峡。写真/著者提供

幻想の森、白谷雲水峡は言葉に表せない美しさで、すべての木が今にも動き出しそうな雰囲気……。樹齢3000年を誇る杉の木々達の追力。緑に吸い込まれそうでした。日本に生息する1800種の苔のうち、約600種が屋久島に存在しているんだそう。幹や根っこが縦横無尽に重なり合う姿は圧巻で、生命力をひしひしと全身で感じました。

登山後におすすめの温泉

「山」「森」「苔 」「川」「命」……。そこで目にするありとあらゆるものが輝き、生き生きとしていて、終始感動の連続! 大自然の一部をそのまま持ち帰れるように、せせらぎや木々を吹き渡る風の声をフィールドレコーディングで収めてみたり。

途中、日本昔ばなしに出てきそうな、竹の皮で包まれている『かもがわ』の竹の葉弁当で休憩。たっぷりの汗をかいて、澄んだ空気を味わいながらの昼食は、ほっぺが落ちるほど最高級の美味しさ! そして山から流れる天然水がこれまた沁みた〜!

エリーさんが感動したという『かもがわ』の竹の葉弁当。写真/著者提供

そこからまた数時間登り続けたら、いよいよ太鼓岩の頂上に到着。ドラマチックに流れる雲と壮大な大地。島が温かく出迎えてくれたかのような瞬間で、本当に涙ものでした。島の自然の素晴らしさを目一杯感じた私は、すっかり日常を忘れて心が洗われた気分。一気に屋久島に惚れてしまった。自然にすっぽりと抱かれる時間が、人生に「愛」と「幸せ」を引き寄せてくれるんですよね〜。

ちなみに、トレッキング後にマストで行かなければいけないのが『尾之間温泉』。ぬるぬる&熱々の単純硫黄泉が地元の人や登山客に愛されていて、源泉はなんと49℃! だいぶ熱めのお湯ですが、なぜか地元の方はどんどん入る。「何度も掛け湯をしなさい」というアドバイスに従い、何度も掛け湯をしたら私も入れました(笑)。

慣れてくると高温がなんとも気持ちよくてたまらない! パンパンにむくんでた足も一気に軽くなり、全身の疲れを吸いとってくれる感じ♡ 改めて温泉の力を実感しました。

無心になって自分と向き合う時間

ロープで急斜面を登ったりと、息のペースが少し上がる黒味岳は往復10時間の登山。登りながらふと横を見ると、息を呑むような絶景が木々の合間から顔を出す。

目の前には黒味岳がそびえ立ち、キャンパスに描かれた絵画のような花之江河。真っ青な空と山から顔を出す岩と白骨樹のバランスが素晴らしく、すべてが完璧すぎて庭師が整えてるのではないか(笑)?と思うくらいの造形美。まさに異次元な日本庭園でした。

黒味岳に登るエリーさん。写真/著者提供

花之江河。写真/著者提供

そうして何時間も、一歩一歩足を踏み出しているうちに、雑念が消えて無心になっていく自分を感じました。「今」「ここ」しか存在しない。過去への後悔や未来に対する不安が、一気にどうでも良くなっていく感覚。登山はまさにメディテーション。

五感を研ぎすますことで心がクリアになり、「本当に心地良い状態」を取り戻すことができる。元気に見せて意外と弱気な部分もあったり、心配性で悩んじゃうことも少なくない私。登山は自分の良いところも悪いところも、歩いてるうちに徐々に見えてきて、自分と向き合える有意義な時間だと思いました。

屋久島での登山は、人生を心地よく生きるためのヒントがたくさん隠れている不思議な島でした。皆さんもぜひ、訪れてみてはいかがでしょうか?

エリーさんが屋久島でツアーを頼んだガイドさんはこちら
ホームページ https://bigtrip.jp/
インスタ @kenjironakaji

エリーさんが屋久島で訪れた黒味岳などの様子

花之江河 写真/著者提供

黒味岳。写真/著者提供

黒味岳。写真/著者提供

黒味岳。写真/著者提供

黒味岳。写真/著者提供

太鼓岩。写真/著者提供

白谷雲水峡。写真/著者提供

白谷雲水峡。写真/著者提供

白谷雲水峡。写真/著者提供

白谷雲水峡。写真/著者提供

フィールドレコーディングをおこなった白谷雲水峡。写真/著者提供

フィールドレコーディングをおこなった白谷雲水峡。写真/著者提供

フィールドレコーディングをおこなった白谷雲水峡。機材。写真/著者提供

コメント