京セラグループ会社が鹿児島中央駅前に新拠点

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 ITの技術を使ってシステム開発などを手掛ける京セラコミュニケーションシステムが事業を拡大するため12日、JR鹿児島中央駅前の南国センタービル内に新たなオフィスを構えた。中央駅周辺では県内最大級のオフィスビルの建設も進んでいて、経済の専門家も注目している。
 鹿児島市に新たな拠点を構えたのはITの技術を使ってシステム開発などを手掛ける京セラコミュニケーションシステム。12日、鹿児島市と立地の協定が結ばれた。
 新たなオフィスは約310平方メートル。従業員の数は100人で新たに42人を雇用する。国内にある25の拠点のうち九州では福岡に次ぐ規模だという。
 京セラコミュニケーションシステムの技術を活用した身近なサービスがある。センテラス天文館の天文館図書館。AIで本の背表紙から情報を読み取り素早く貸し出しができるセルフ貸出機のシステムを手掛けた。
京セラコミュニケーションシステムの黒瀬善仁代表取締役社長は「自治体や住民向けのサービスも持っているので市や県に共有させていただき、うまく形にして進めていけたら」と話した。
 大手の企業の拠点が中央駅近くに生まれることに経済界も注目している。
 九州経済研究所の福留一郎経済調査部長は「ウィズコロナの中で大手企業が中央駅周辺に構えるというのは今後のコロナ以降も含めて新たな動きというので注目すべきところ」と話す。
 中央駅周辺では西口にも県内最大級となるオフィスビルが入る複合ビルの建設が進んでおり、福留経済調査部長は「再開発という部分と絡めて中央駅周辺というのがオフィスの集積地ということで今後も高まっていく可能性がある」と見ている。
 来年春の開業で中央駅周辺がオフィスの街としての役割を担っていくのか注目が集まる。

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