伝統の妙円寺詣りへ機運熟す 伊集院駅周辺に竹灯籠820本、住民の手で歩道さっぱり 22、23日開催

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点灯した竹灯籠を眺める市民ら=15日、日置市伊集院町徳重

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日置市役所前を出発する「妙円寺詣り大行進」の参加者=15日、日置市伊集院

関ケ原の戦いで敵中突破した島津義弘勢の武勇をしのぶ妙円寺詣りが22、23日、鹿児島県日置市伊集院の徳重神社を中心に行われる。同市ではJR伊集院駅前に竹灯籠を設置したり、歩道を清掃したりして本番を迎える機運が高まっている。
▽200本新調
JR伊集院駅南口と北口周辺に、計約820本の竹灯籠が登場。企画した伊集院地区自治公民館に近隣4地区公民館と伊集院小、中学校が協力、一般公募を含め約200本を新調した。
15日夕に点灯式があり、市民らが幻想的な雰囲気を楽しんだ。「生徒会で参加した灯籠作りに夢中になった」と伊集院中3年の茅野凰輝さん。11月19日まで設置し、南口の約450本のみ午後5時半~10時に点灯する。
▽大行進に300人
伊集院地域子ども会育成連絡協議会などが主催する「妙円寺詣り大行進」は10月15日に実施。地元の小中学生と保護者ら約300人が、郷土の伝統行事を事前体験した。
新型コロナウイルスの影響で、市役所を出発して市内の物産館で折り返し、徳重神社まで歩く17.2キロの短縮コース。約4時間かけて踏破した伊集院中3年の川村侑大さんは「9回目の参加。年少者に気を配りながらも楽しく歩けた」と余裕の表情だった。
▽“玄関”気持ちよく
16日は伊集院の猪鹿倉自治会55人が、南九州西回り自動車道の伊集院インター入り口交差点から猪鹿倉交差点まで約1.1キロの歩道の除草やごみ拾いをした。同自治会環境福祉部長の弓削豊基さん(65)は「初めての試み。住民の協力で“伊集院の玄関”がさっぱりした。行事当日は気持ちよく歩いてもらえそう」と汗をぬぐった。

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