国道226号「笠沙道路」 来年2月開通 着工から30年…総事業費125億円 南さつま・片浦の5.4キロ

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 鹿児島県は3日、南さつま市の国道226号「笠沙道路」が2024年2月16日に開通すると発表した。災害時の輸送路確保や物流の促進が期待されている。
 笠沙道路は同市笠沙町片浦の大当地区から野間池地区を結ぶ5.4キロ。幅員6.5メートルの片側1車線で1993年度に着工し、これまでに4.2キロが開通している。総事業費は約125億円。
 未開通となっている同町片浦の谷山-小崎間(1.2キロ)では今年1月までに小崎橋(166メートル)や笠沙トンネル(517メートル)、野間岬海道大橋(179メートル)を整備。現在、橋やトンネルに接続する道路の取り付け工事などを進めている。
 現在の国道部分は海岸と山に挟まれた区間にあり、落石の恐れがあった。開通後に南さつま市に移管される見通し。
 着工から約30年かかった理由について県南薩地域振興局は「整備区間が急峻(きゅうしゅん)な地形で橋などの構造物を建てる必要があり、多額の事業費を要した」と説明。「地元住民が完成を待ちわびている道路。工期に間に合うよう、建設会社と協力して工事を進めていきたい」としている。

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