寒波襲来、今年はクロの当たり年! 鹿児島県内各地で釣果の知らせが続々と寄せられています

40センチ超のクロはじめ、釣果は大満足の16匹=1月11日、薩摩川内市甑島里の沖磯

 40センチ超のクロはじめ、釣果は大満足の16匹=1月11日、薩摩川内市甑島里の沖磯

〈あゆLOVEフィッシング―上園あゆみ〉
 季節ごとにさまざまな魚を狙える鹿児島県。中でも私が最も楽しみにしている季節がやってきた! そう、寒い寒い冬だ。冬が好きな理由は三つ。(1)寒さで釣り人が減り、釣り場選びに困らない(2)脂が乗りおいしい魚が多い(3)大好きなクロ釣りのシーズン-だから。
 昨年は水温が下がりきらず、冬によく釣れるはずの魚の反応が鈍かったため、釣り人には厳しい年だった。しかし今年は一変。例年にない強烈な寒波が押し寄せ、鹿児島市内でも積雪。街のあちこちにかわいらしい雪だるまが出現した。ここまで寒いと休みの日は家を出たくない人も多いだろう。だが、私はこの寒さがとってもうれしい。水温が下がれば、邪魔をする小魚がおとなしくなり、クロ(メジナ、グレ)を狙いやすくなる。釣り人にとって、今年の寒さは喜ぶべきものなのだ。
 クロのシーズンは年に2回。産卵前でエサを荒食いする冬と産卵後の梅雨だ。食べておいしいのは、もちろん脂の乗る冬。特に2月の後半からは卵や白子を持つ個体も多くなる。その味は絶品だ。
 案の定、今年はよく釣れているとの情報が多数。今回は、いちき串木野の「蝶栄丸」で甑島の里の磯、近島の平瀬へ瀬渡ししてもらった。
 仕掛けはウキを使ったフカセ釣り。私が最も得意で、大好きな釣り方だ。クロは以前も紹介したようにとても警戒心が強く、賢い。だからテクニカルな釣りが要求される。まき餌をして1投目。ウキがするする~と海底へ沈んでいく。タイミングを見て一気に合わせる。弓を引くようにしなやかな曲がりを見せるさおと、きりきり音を立てる糸。朝の冷たい空気とは裏腹に、抑えがたい高揚感が体を巡る。上がってきたのは狙いのクロ。しかも40センチ以上あるいいサイズ。よっしゃ! その後、クロは釣れ続き、終わってみたら16匹と大満足の釣果だった。
 釣り仲間や師匠からも、枕崎、坊津、串木野、甑島、大隅方面など県内各地で釣果良好との知らせが続々と寄せられている。今年のクロは当たり年! 久々に冬磯が活気づく年となりそうだ。

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