新型コロナ「5類」移行で何が変わる? 鹿児島の専門家の見解は?

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新型コロナの分類が5類になると、具体的には何が変わるのでしょうか?
まずは、国や自治体が感染者や濃厚接触者に要請できることが変わります。
現在は、感染者の入院や仕事を休むこと、外出自粛を要請することができますが、新型コロナが「5類」になると、こういった「要請」はすべてできなくなります。
次に医療提供体制です。
現在は、発熱外来や指定医療機関に限られていますが、5類になると一般の医療機関でも受診ができるようになります。
最後に医療費です。これまでは、全額公費負担でしたが、原則自己負担となります。
ただし、政府は医療提供体制や医療費の公費支援については、段階的に移行する方針です。
このように、この春には大きな転換点を迎えることになりそうな新型コロナ対策。専門家は、どのようにみているのでしょうか。
鹿児島大学大学院・西順一郎教授
「(5類移行は)かなり遅いと思う。全数報告を強いられていた(2022年の)夏は保健所も医療機関も大変だった。もっと早くしてもよかったのでは」
感染症学が専門の鹿児島大学大学院・西順一郎教授は、医療や保健所がひっ迫したことを挙げて、2022年の初めには5類に移行すべきだったと指摘しました。
ただし、医療費については、新型コロナの治療に使われる抗ウイルス薬が高価なため、公費負担の継続が望ましいとします。
鹿児島大学大学院・西順一郎教授
「抗ウイルス薬だけは公費負担を続ける必要があると思うが、それ以外の検査や受診の医療費は個人負担でいいのではないか」
一方で、西教授は5類に移行されたとしても「新型コロナ」という感染症自体は何も変わらないとして、引き続き、感染対策の必要性を訴えます。
鹿児島大学大学院・西順一郎教授
「ウイルス自体は何も変わらない。感染経路も感染率も変わらないので、これまでの感染対策を続けていただきたい」
また、政府は5類への移行とあわせて、マスク着用のあり方についても議論を進める方針です。
西教授は、マスクについては政府の指針を参考に自身の判断で着脱すべきと話します。
鹿児島大学大学院・西順一郎教授
「例えば、健康に不安がある方が満員電車に乗る場合は、感染の可能性はコロナに限らずあるから、マスクはつけた方がいいと思う。国の指針を参考にしながら、ご自身の必要性を考えて個人で選んでいけばいい」

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