知覧特攻平和会館で女性の語り部がデビュー 鹿児島・南九州市

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鹿児島県南九州市の知覧特攻平和会館で14日、新たな語り部がデビューを果たしました。
語り部として人々に何を伝えていきたいのか。思いに迫りました。
南九州市知覧町の知覧特攻平和会館では、これまで5人の語り部たちが特攻隊員たちの遺書や遺品を元に、彼らの思いを来館者に伝えてきました。
6人目の語り部となる松山尚子さん。南九州市などで図書館の司書として働いていましたが、語り部となるため、2023年2月から研修を続けてきました。
他の語り部たちが60歳以上となる中、松山さんは最も若い49歳です。
「知覧特攻平和会館には遺書や遺品が残されていて、そういったものを目の当たりにし、語り継いでいくことの大切さを感じるようになった」
そう語る松山さん、デビューの時がやってきました。
耳を傾けるのは、学校行事でやってきた宮崎県の高校生たちです。
心を落ち着かせながら、今回「伝えたい」と思った3点の遺書を高校生に紹介します。
「父は姿こそ見えざるも、いつでもお前たちを見ている人のお父さんをうらやんではいけませんよ。お父さんは神様になって二人をずっと見ています」
「幼い子供を残して強い任務に就く優しい愛情と、立派に成長してほしいという願いが込められている」
愛する人々に向けられた特攻隊員たちの遺書。
生徒たちの胸に響きます。
生徒
「絶対につらいはずなのに最後に強い姿を見せていたところが胸に来た」
「子供や婚約者がいる隊員が特攻をしていくことがとても悲しいと思った」
松山尚子さん
「託された思いを後世に伝えていけるように橋渡しをできるような語り部になりたい」
現代を生きる人々と、78年前に知覧でつづられた特攻隊員たちの遺書。
その橋渡しとなることが松山さんの願いです。

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