祝112歳 長生きの秘けつは性格? 明治43年生まれの鹿児島最高齢、誕生日会で張りのある歌声 桜島の大正大噴火は「家族と必死に逃げた」

2022/06/13 21:00
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親族と112歳の誕生日を祝う前原サイさん(中央)=13日、鹿屋市上野町

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県内最高齢となり、誕生日会で記念品を受け取る前原サイさん=13日、鹿屋市上野町

 鹿児島県鹿屋市上野町の介護事業所で暮らす前原サイさんが13日、県内最高齢となる112歳を迎えた。同日、親族や職員らが誕生日会を開き、健康長寿を祝った。前原さんは「お誕生日ありがとうございます」と、はきはきと答えて感謝した。
 前原さんは1910(明治43)年、垂水市新城生まれ。桜島の大正大噴火の際は、家族と必死に逃げた記憶があるという。2男2女に恵まれ、親族によると、同日時点で子2人、孫8人、ひ孫10人、やしゃご1人がいる。
 誕生日会には、現在生活する「グループホームうえの」の入所者も含め約40人が集まった。職員からインタビューを受けた前原さんは「調子はいいです」と返答。「今は何がしたいですか」との問いかけに「腰掛けちょっばっかいや(腰かけてばかりいますよ)」と答え、笑いを誘った。
 歌うことも好きだといい、おはこの演歌「ふたり酒」を披露。張りのある声で一節歌い上げると、大きな拍手に包まれた。
 孫の中牧ゆかりさん(58)=鹿屋市花岡町=は「戦争など厳しい時代を生き抜いた苦労人だが、昔からよく歩いて足腰がとても丈夫だ。くよくよせず、人の悪口を言わない性格が長生きの秘けつだろう」と話した。

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