笑顔まん丸 温州ミカン最盛 特産に誇り、老若生産者が奮闘 76歳は10年前に新農地を開墾、高校生は高齢者や園児招き収穫体験 南さつま

〈関連〉ミカンを収穫する園児=南さつま市加世田津貫

 〈関連〉ミカンを収穫する園児=南さつま市加世田津貫

高校生のサポートで収穫する高齢者=南さつま市の加世田常潤高校

 高校生のサポートで収穫する高齢者=南さつま市の加世田常潤高校

 鹿児島県南さつま市で温州(うんしゅう)ミカンの収穫が最盛期を迎えている。地元の名産に親しんでもらおうと、各農園では収穫体験を通じ、甘くてみずみずしいミカンのPRや普及に力を入れている。
 ミカンの里と呼ばれる同市加世田津貫地区。約50年前から生産する新澤清一郎さん(76)は収穫時期が異なる20以上の品種を約200アールで栽培する。担い手が減る中、津貫ミカンを守ろうと約10年前に新たに約50アールを開墾。新園が軌道に乗り始めた記念に10月30日、地元の「こどもの森保育園」の園児14人を招いた。
 子どもたちは鮮やかな黄色のミカンに目を輝かせ収穫。その場で食べた室屋光花ちゃん(6)は「甘くておいしい」。新澤さんは「自分でとったミカンが一番うまい。子どもたちの笑顔が何よりうれしい」と喜んだ。
 同市の加世田常潤高校では生徒たちが約2ヘクタールで約450本を栽培する。農園は開放しており、お年寄りや園児らが次々訪れ収穫を楽しんでいる。今年は11月末にかけ15団体を予定。1キロ250円で販売する。
 10月31日には同市のグループホーム有馬館の入所者9人が来訪した。食農プロデュース科3年の菊永聖結さんは「甘くてほどよい酸味がある。ワイワイ収穫を楽しんでほしい」と話した。

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