絶滅してなかった!キツリフネ、鹿児島の山地で見つかる 研究家「幸運としか言いようがない」

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黄色が鮮やかなキツリフネ=曽於市内

 鹿児島県曽於市内の山地で8月末、ツリフネソウ(釣舟草)科のキツリフネを、植物研究家の吉川益夫さん(72)=末吉町=が見つけた。県内では長く絶滅したとみられていただけに専門家は貴重な発見と評価している。
 県自然保護課によると、キツリフネはかつて北薩の紫尾山で確認された事例があるが、その後絶滅したと推定。県内の他地域では確認されていないという。
 一年草で、だ円形の葉の下に3~4センチの花がつり下がるように咲いて舟の形に見える。文字通り黄色の花が鮮やか。草丈は40~60センチで、山中の湿地に群生していた。
 吉川さんはこの10年ほど、曽於市内の山地などを歩いて山野草の調査を続けてきた。「見つかるとは全く予想していなかった。幸運としか言いようがない」と喜ぶ。植物に詳しい大工園認さん(77)=鹿児島市吉野町=は写真を見て「大隅半島で見つかったのは驚き。新たな期待感が高まる」と話した。

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