中国人女性「私が買った島」 沖縄の屋那覇島か…SNS投稿で物議 安全保障上の問題も

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 中国人の女性が「日本の無人島を買った」とSNSに投稿し、物議を醸しています。その目的や安全保障上問題はないのか、取材しました。
■中国人女性が“屋那覇島”購入「ビジネス目的で」
 映像を投稿した中国人女性:「あれが私が買った島です。とても良い感じです」
 先月末に、若い中国人女性がSNSに投稿した1本の動画。島をバックに船の上で自撮りをしたり、島を探索したりする様子が映っていました。
 問題となっているのは、中国人女性が買ったと話すこの島が、沖縄県の無人島「屋那覇島」とみられることです。
 沖縄本島の北、人口1300人余りの伊是名村にある「屋那覇島」。面積は74万平方メートル、東京ドームおよそ16個分の広さで、“沖縄最大の無人島”と言われています。
 以前、キャンプをするために島を訪れたという人は、次のように話します。
 屋那覇島を訪れた人:「本当に何もないですね」「(Q.水・電気は?)一切ないですね。岩でゴツゴツした感じはありつつ、砂浜もあり、木も普通にある。住むには適した場所ではない」
 島を購入したという中国人女性の目的は、何なのでしょうか?伊是名村に住む人は、中国人女性とみられる人物を海上タクシーで島まで送迎したといいます。
 女性を送迎した人:「先月末ごろ、若い中国人女性2人が訪れ、船の上で楽しそうに撮影していた。島には数時間滞在していた」
 中国人女性は30代。動画の中で「島は3年ほど前に、ビジネス目的で購入した」と説明しています。
 中国人女性:「私の家族は、以前から不動産関連の仕事に携わっていました。将来、アラブの王子様のような人に出会ったら、その人に売ればいいと思っています」
■“安全保障上”懸念も…中国ネット「領土増える」
 しかし、島からおよそ60キロの所にある嘉手納基地をはじめ、沖縄県内には多くのアメリカ軍施設があります。
 そのため、SNS上では「国防に関わる問題に発展するかもしれない」「日本の危機だと心底心配、不安です」と安全保障上の懸念が広がっています。
 一方、中国国内では…。
 インターネットの反応:「中国に転売しよう。そうすると領土がまた1つ増えることになる」
 日本人は中国の土地を買えないにもかかわらず、中国人は日本の土地を買えてしまう現状。日本国内からは、疑問の声が上がっています。
■2、3年前に島半分が…競売“約1500万円”
 そもそも、中国人女性が島を買ったというのは、本当なのでしょうか?
 伊是名村に確認したところ、女性との関連は分かりませんが、「都内の会社が島の半分ほどを購入していた」ことが分かりました。
 中国でビジネスを展開するコンサルティング会社だといいます。ホームページを見てみました。
 島の土地を所有する会社のホームページ:「屋那覇島を取得して、現在リゾート開発計画を進めております」
 詳しい話を聞くため、コンサルティング会社側に取材依頼のメールを送りましたが、返答はなし。そこで、ホームページに記載されていた住所を訪ねてみました。
 話を聞いてみると、会社は屋那覇島の土地を所有している会社への郵便物などを受け取るなど関係はあるものの、土地を所有する会社の従業員は1人もいないということです。
 会社の実態を確認することはできませんでした。
 伊是名村によりますと、この島は保安林があることやモズクの養殖場になっていることから、リゾート開発は難しいといいます。
 また、女性が島をいくらで購入したかは不明ですが、地元の不動産会社によりますと、2、3年前に島のおよそ半分の面積が競売にかけられた際の基準価格は、およそ1500万円だったということです。
■専門家「必要な情報提供を求められる可能性」
 電気や水道も通っておらず、開発も難しい無人島を購入した目的とは、何なのでしょうか?専門家は、軍事上の問題点について、こう指摘します。
 中国の軍事動向に詳しい笹川平和財団・小原凡司上席研究員:「沖縄本島には嘉手納を始め、米軍基地や自衛隊の基地もあるので、電波情報などを常時収集という形でモニターすることもできると思う。中国では、民間も含めて共産党の管理下にあるので、必要な情報の提供を求められる可能性はある」
(「グッド!モーニング」2023年2月14日放送分より)

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