観光客がもっと増える?…コロナでもホテルが次々オープンする鹿児島 5月には初の外資系「シェラトン」登場

広々とした客室が売りのFAVHOTEL鹿児島中央=2022年12月、鹿児島市加治屋町

 広々とした客室が売りのFAVHOTEL鹿児島中央=2022年12月、鹿児島市加治屋町

5月開業予定の外資系ホテル「シェラトン鹿児島」=2022年11月、鹿児島市高麗町

 5月開業予定の外資系ホテル「シェラトン鹿児島」=2022年11月、鹿児島市高麗町

内装やデザインにこだわっているFAVHOTEL鹿児島中央=2022年12月、鹿児島市加治屋町

 内装やデザインにこだわっているFAVHOTEL鹿児島中央=2022年12月、鹿児島市加治屋町

 鹿児島県内では新型コロナウイルス下の2022年も、県内外資本のホテル開業が続き、高級キャンプのグランピングやグループ向けといった個性のある施設が目立った。23年には初の外資系の開業を控える。全国旅行支援の継続や国際線再開などで国内外から客の増加が見込まれ、取り込む動きも活発になりそうだ。
 22年11月オープンの「FAVHOTEL鹿児島中央」(鹿児島市、51室)はグループでの利用を想定し、クイーンとシングルのベッド2台ずつを備える広々とした部屋が売り。展開する霞ケ関キャピタル(東京)の担当者は「大人数だと1人当たりの価格が抑えられ、デザイン面でもほかと差別化できている」と話す。
 「レジャー6、ビジネス4」の客を目指し、12月に開業したのは「変なホテル鹿児島天文館」(同市、90室)。系列の旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の旅行プランを通じたレジャー需要も見込む。
 22年はほかに「ダイワロイネットホテル鹿児島天文館」(同市、217室)、県内資本のグランピング施設「吹上浜フィールドホテル」(いちき串木野市)のホテル棟、竹山産業開発(奄美市)の「ホテルサンデイズ奄美」(同市、206室)といった新設の動きもあった。
 23年はいよいよ外資系ホテル「シェラトン鹿児島」(鹿児島市、全228室)が5月にオープン予定。「観光資源が豊富な鹿児島にシティーホテルがほとんどなかったのが不思議。ポテンシャルは大きい」。経営する南国ホテルズの伊牟田均社長は会見で期待感を述べた。
 海外の富裕層や長期滞在の客のほか、国際会議や展示など「MICE」の誘致を目指す。鹿児島空港の国際線再開で増加が見込まれる外国人誘客には、マリオットグループ1億7000万人の会員ネットワークが生かせるという。
 ホテル新設の動きについて、県観光連盟の倉野満専務理事は「宿泊のキャパシティーが増えることは大歓迎。グランピングなど多様化したニーズにも対応できつつある」と指摘。一方「観光客の滞在日数増加には、大隅半島など県内のあらゆるエリアに宿泊拠点ができることが理想」と分散の重要性を訴えた。

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