馬毛島・葉山港しゅんせつ 鹿児島県が許可 費用十数億円、基地関連工事の資材運搬

2022/07/09 12:11

image

馬毛島

image

 鹿児島県西之表市馬毛島への米軍機訓練移転と自衛隊基地整備計画を巡り、鹿児島県の塩田康一知事は8日、防衛省が同島葉山港で予定するしゅんせつ工事を許可した。同省は島周辺でトコブシ漁が終わる8月15日以降に着工し、9カ月程度で完了を目指す。基地関連工事の物資を運搬する港の整備が大きく動くことになる。
 しゅんせつは種子島漁協が市を通じて防衛省に要望した。港内から300メートル沖合まで幅34メートルにわたり、水深3メートルになるよう掘り下げる。土砂は約1万9000立方メートルで、桜島(鹿児島市)東部の処分場に運ぶ。
 漁港を管理する市は3月、しゅんせつに同意する旨を同省に回答。同省が6月、県に許可申請した。同省は基地工事とは別で、国有地の管理用道路工事の一環としている。費用は少なくとも十数億円とみられる。
 県河川課は「法令に沿って審査・許可した。基地整備に関するものではないと考えている」とコメントした。海域への影響を可能な限り回避し、漁協など関係者と十分に連絡調整することを付言した。
 許可申請を巡っては、知事に反対するよう求める要請が市民団体などから出ていた。

コメント