高校生数十人が電子決済アプリ使って詐欺か 不正送金させた疑い、県警が事情聴取

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 鹿児島県内の公立高校で多数の生徒が電子決済アプリを使って、第三者から不正に送金させていた疑いがあり、県警が捜査していることが9日分かった。県警から事情聴取を受けた生徒は数十人に上るとみられる。県教育委員会は「詐欺疑いの事案があったことは知っている。警察が捜査中なので詳細は答えられない」としている。
 関係者によると、生徒が使ったとみられるのは「ペイペイ」で、現時点で不正送金に関与していたとみられるのは主に3年生。校内の交友関係の中で不正行為が広がった可能性がある。スマートフォンを押収された生徒や、転校した生徒もいる。県外にも被害者がいるという。
 ペイペイは、スマートフォンなどを使った決済サービスで、実名などの個人情報を表示せずに送金が可能。「残高を送ってくれれば送り返す際にポイントを上乗せして戻す」などと実在しないキャンペーンを装い、相手に残高を送らせた後に連絡を絶つ詐欺事案が全国的に確認されている。
 ペイペイのホームページではこうした手口を例示し、「見知らぬ人と残高のやり取りをしない」「個人間取引ではなく公式ショップや大手オークションサイトなどを利用する」などの対策を紹介している。
 南日本新聞の取材に対し、同校の校長は「警察が介入しており、学校も全容は分かっていない」としている。
 同校に通う子を持つ親の一人は「学校に来なくなった生徒が複数いると聞いた。不確かなうわさが広がり、就職や進路に影響しないか不安」と話した。

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