ユニクロ、22年秋冬は定番ダウンやフリースを1000円値上げ

著者・ 五十君 花実

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2022-23年秋冬展示会のファーリーフリースのコーナー

ユニクロは2022-23年秋冬、定番のウルトラライトダウンやフリースで1000円の値上げを行う。ウルトラライトダウンは5990円から6990円に、毛足の長いフリース“ファーリーフリース”のジャケットは1990円から2990円に変更する。また、“ヒートテック極暖”は1500円から1990円に、“ヒートテック超極暖”は1990円から2990円に変更。ウィメンズのカシミヤ100%のクルーネックセーターは8990円から9990円に値上げする。

 原料高や物流費高騰などを受けたもの。「(値上げをするかどうかや値上げ幅は)商品によって異なり、一律で何%上げるというものはない」と広報担当者。ヒートテックの通常商品は値上げしない。値上げ商品についてはそれぞれ機能性などを高め、値上げしても客に納得してもらえるよう、付加価値を向上させている。例えばファーリーフリースは、従来はペットボトル由来の再生ポリエステル素材を30%使用していたが、今季から100%に切り替え。ヒートテックは消臭機能などを向上させ、カシミヤセーターはウィメンズにのみ初めてホールガーメントの“3Dニット”を導入し、着心地の良さを追求した。

ファーストリテイリング柳井正会長兼社長は4月に行われた決算会見で、「原材料価格が2倍や3倍になっているケースもある中で、それを今のままのプライスで売ることは不可能だ。上場企業として、成長を目指していく中で利益がなければできない。それをどううまく努力していくか。ビジネスは会計年度やシーズンで考えるものではなく、もっと長期で考えるもの。22-23年秋冬物や23年春夏物は考えに考えぬいたプライスになる」とコメントしていた。

五十君 花実

「WWDJAPAN」副編集長

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PROFILE

1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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