高級魚が手軽に釣れる? 日本有数のマダイの宝庫、鹿児島湾なら海釣り公園から狙えるんです

約6時間でマダイが3匹釣れた=5月21日、鹿児島市の鴨池海づり公園

 約6時間でマダイが3匹釣れた=5月21日、鹿児島市の鴨池海づり公園

〈あゆLOVEフィッシング―上園あゆみ〉
 初めて釣りをする人に「何を釣ってみたい?」と尋ねると、多くの人がタイと答える。きっと頭の中には力士が優勝した時に掲げる大きなマダイが浮かんでいるに違いない。身近な魚だが、お祝いの席に上る高級魚というイメージが強い。
 そんなマダイが鹿児島ならすぐ近くの鹿児島湾(錦江湾)で手軽に狙える。実は鹿児島湾は日本でも有数のマダイの宝庫。稚魚の放流も盛んに行われており、漁業はもちろん、レジャーの釣りでも一番取れる天然魚として人気が高い。
 そのマダイ釣りに今回紹介するのが「カゴ釣り」という仕掛けだ。主に堤防や岸壁から狙う際に用いられ、幅広い年代に人気がある。使う道具は長いさおと少し重量感のあるリール。仕掛けには大きなウキとまき餌を入れるカゴを使う。強い引きにも対応できるよう、クッションゴムを入れればなお良い。この釣りの最大の強みは「まき餌」と針に付いた「付け餌」を同調させるのが容易なことだ。最初は扱うのに少し慣れが必要だが、こつさえつかめば初心者でも大物ゲットへぐっと近づける。
 5月21日、鹿児島市の鴨池海づり公園でカゴ釣りをした。朝7時に入園すると既に多くの客の姿が。狙い目は朝マズメと言われる日の出前後の時間帯だ。ちなみに鴨池海づり公園では上からまき餌をすることは禁止。ウキを使えるエリアも決まっているため、この仕掛けで釣りをする際には注意が必要だ。
 釣り始めて10分。浮かんでいたウキが海中へと吸い込まれていった。はやる気持ちを抑えてゆっくりとリールを巻くと、ついに魚体が見えた。美しいピンク色のマダイだ! 「ほら、あんなに大きな魚も釣れるのよ」とお母さんたちの声が聞こえてくる。どうやら釣れない時間が続いていた子どもたちの、希望の光になれたようだ。
 この日は昼過ぎまでに30~45センチのマダイが3匹上がった。海づり公園にはベテランのお助けマンもたくさんいる。サビキ釣りや胴付き仕掛けからステップアップして、カゴ釣りで大きなマダイを狙ってみては?

コメント