鹿児島・南さつまの「長命草」、すくすく10年 22日までフェア

鹿児島県南さつま市内で無農薬栽培されている南さつま長命草(ボタンボウフウ)=同市提供

鹿児島県南さつま市内で無農薬栽培されている南さつま長命草(ボタンボウフウ)=同市提供

 鹿児島県南さつま市が、海岸に自生するボタンボウフウの生産を市内農家に呼び掛けて10年が経過した。「南さつま長命草」のブランドで3農家が無農薬栽培。昨秋は約400キロを収穫するまでとなった。市は22日まで「南さつま健康野菜食フェア」を開催。市内15の飲食店などが工夫を凝らし、さまざまなメニューに使用している。

 ボタンボウフウはセリ科の常緑多年草で抗酸化物質のポリフェノールなどを多く含むとされる。市は市民の医療費がかさんでいるとして、2012年に「健康元気都市」を宣言。ボタンボウフウに着目し、13年から栽培を目指す農家に苗代の半額を助成する。同時にオリーブの栽培も呼び掛け、こちらは市内約40農家が手掛ける。

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 南さつま長命草としては生で食べる他、パンやクッキー、ギョーザに練り込んだり、お茶やジェノベーゼソースにしたりと、さまざまな形で利用できる。

 鹿児島県では鹿児島国体が開催。南さつま市内も少年サッカーやボルダリングの会場となった。今回のフェアもこれに合わせて例年より1カ月早く実施した。パスタや中華料理に使うといったメニューが展開され、全国の人にアピールしている。

 同市農林振興課の現王園(げんおうぞの)仁志主査は「健康野菜を気軽に日常の食生活に取り入れるきっかけになれば」と期待している。問い合わせは同課(0993・76・1603)。【梅山崇】

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