スマホで楽々乗り換え 鹿児島市 市電、桜島フェリーにタッチ決済導入 交通系ICカードは「今後も検討」

全車両でタッチ決済が導入された市電=鹿児島市上荒田町

 全車両でタッチ決済が導入された市電=鹿児島市上荒田町

【観光の移動も便利に】スマートフォンで貸し出し、返却を行うようになる「かごりん」(鹿児島市提供)

 【観光の移動も便利に】スマートフォンで貸し出し、返却を行うようになる「かごりん」(鹿児島市提供)

 鹿児島市は、公共交通機関にクレジットカード、カードを登録したスマートフォンで料金を支払うタッチ決済の導入を進めている。市電と桜島フェリーでは2022年度から開始し、来年1月には市バスにも広げる予定だ。自転車シェアサービス「かごりん」も24日から、スマホで利用できる。市は「スマホ一つあれば、いろいろ乗れるようになる。二酸化炭素の抑制にもつながる公共交通機関の利用者増につなげたい」としている。
 市電は、3月末から全55車両でタッチ決済ができるようになった。郡元、高見馬場の両停留所で乗り換える場合にも乗換券を受け取る必要はない。桜島フェリーは料金所がある桜島港に機器を設置。昨年10月から対応している。
 市バスは「あいばす」を除く全124車両で24年1月から利用できる予定。市はタッチ決済の後払いの特性を活用した割引制度も検討。市電、桜島フェリー、市バスともICカードラピカは引き続き使用できる。
 24日から再始動する「かごりん」は、全215台が電動アシスト付きとなり、時間借りで利用するにはスマホが必須。アプリを使って貸し出し・返却の手続きを行い、施錠した鍵も開けられるようになる。料金はスマホに登録したクレジットカードなどで支払う。
 市民からは、市電、市バスに「Suica(スイカ)」や「SUGOCA(スゴカ)」といった交通系ICカードの導入を求める声もある。市交通局総合企画課の中木屋亮主幹は「外国人の利用も期待でき、タッチ決済を導入する公共交通機関は全国でも増えている。社会の動向を見ながら交通系ICカードについては今後も検討を続けていきたい」と話している。

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