中国、1961年以来の人口減 22年末の総人口14億1175万人

北京市内の公園で運動する高齢者=16日(共同)

北京市内の公園で運動する高齢者=16日(共同)

【北京=三塚聖平】中国国家統計局は17日、2022年末の中国の総人口(台湾や香港、マカオを除く)が前年末比85万人減の14億1175万人だったと発表した。中国の総人口が減少するのは、毛沢東が主導した大躍進政策の下で多くの餓死者が出た1961年以来、61年ぶりで、78年に改革開放路線に転じてからは初めて。

2021年末の総人口は14億1260万人だった。中国では、1組の夫婦に1人の子供しか認めない「一人っ子政策」が1979年に導入された影響で、出生数が減少傾向にある。少子高齢化が急速に進行しており、国力低下にもつながるとみられている。

国連は2022年に発表した報告書で、23年にはインドの人口が中国を超えて世界最多になるとの見通しを示していた。報告書は、22年のインドの人口は14億1200万人と推計している。

危機感を持った習近平(しゅうきんぺい)政権は対策を急いでおり、16年には全ての夫婦に第2子を持つことを認めた。ただ、都市部を中心に経済的な負担の大きさから第2子を持つことに二の足を踏む家庭も多いため、中国の出生数は減少傾向が続いている。

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